【今週の☆☆☆】笑いと裸がいっぱいの痛快作『ぐらんぶる』、怪死事件の驚きの真相を描く『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』…週末観るならこの映画!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
【今週の☆☆☆】笑いと裸がいっぱいの痛快作『ぐらんぶる』、怪死事件の驚きの真相を描く『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』…週末観るならこの映画!

コラム

【今週の☆☆☆】笑いと裸がいっぱいの痛快作『ぐらんぶる』、怪死事件の驚きの真相を描く『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』…週末観るならこの映画!

週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!
週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!

Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、8月7日から今週末の公開作品をピックアップ。大ヒット漫画の実写化や、気鋭の製作会社によるダーク・コメディ、フランス発のリベンジ・アクションなど多彩なラインナップ!

ぶっ飛んでる!熱すぎる青春ムービー『ぐらんぶる』(8月7日公開)

竜星涼と犬飼貴丈がまさに体を張った快演を見せる!(『ぐらんぶる』)
竜星涼と犬飼貴丈がまさに体を張った快演を見せる!(『ぐらんぶる』)[c]井上堅二・吉岡公威/講談社 [c]2020映画「ぐらんぶる」製作委員会

NHK連続テレビ小説「ひよっこ」「なつぞら」でそれぞれ注目を集めた、竜星涼と犬飼貴丈。そんなイケメン2人が全裸で大学のキャンパスを駆けまわり、しかもそれを何度も何度も繰り返す!そんな“笑”撃のオープニングで幕を開ける本作は、ありえない展開で強烈なキャラが次々に登場する映画史上最もぶっ飛んだ、熱すぎる青春ムービーだ。ダイビングサークルが舞台なのにダイビングシーンはほとんどないし、屈強な男たちが濃厚なダンスを始めると主人公のふたりもなぜか踊り出しちゃう。しかも、乃木坂46の次世代のエース・与田祐希が豹変するとバットを振り回してメンチを切るヒロインに扮し、可愛さと怖さを暴走させるからたまらない。なのに、『映画 賭ケグルイ』『映像研には手を出すな!』などの英勉監督がメガホンをとっているから、今回も観る者に“これは何なんだ?”と考える暇を与えず、ハイスピード&ハイテンションでクライマックスまで突き進む。それこそが、この映画ならではの醍醐味。全力でひと夏の青春を味わったような気分に浸れて最高なのだ。(映画ライター・イソガイマサト)

人間の愚かさと切なさが渦を巻く…『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』(8月7日公開)

ディックの死の真相に誰もがア然!(『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』)
ディックの死の真相に誰もがア然!(『ディック・ロングはなぜ死んだのか?』)[c]2018 A24 Distribution,LLC. All rights reserved.

奇想天外な無人島サバイバル映画『スイス・アーミー・マン』でデビューしたダニエル・シャイナート監督によるこの新作は、アメリカ南部の田舎町で起こった変死事件の奇妙な顛末を描くブラック・コメディだ。物語の発端はある夜、地元の男性ディック・ロングが血まみれ死体となって発見されたこと。凶悪な殺人事件と見なして捜査を開始する保安官と、バンド仲間の親友であるディックの死の真相を知りながらもなぜか警察に通報せず、ずさんな隠蔽工作を繰り返す主人公ジークの行動をパラレルに映し出す。“ディックはなぜ死んだのか?”というミステリーは中盤すぎに明かされるが、そこには誰もが絶句せずにいられない秘密が隠されている。これはあまりにも後ろめたい秘密を抱えてしまったせいで、現実逃避の果てに自己破滅的な運命をたどるダメ男の悲喜劇。人間の情けなさ、愚かさ、そして切なさが生々しく渦巻く映像世界を、ぜひご覧あれ!(映画ライター・高橋諭治)

やられたらやり返す男の生き様がとにかく熱い!『リベンジ・アイランド』(8月7日公開)

仁義なき男たちのハードな戦いが繰り広げられる(『リベンジ・アイランド』)
仁義なき男たちのハードな戦いが繰り広げられる(『リベンジ・アイランド』)[c]2018 VITO FILMS-NAIA PRODUCTIONS-7 APACHE FILMS-DIGITAL DISTRICT

韓国や香港とはまた違う、熱くヘビーなテイストで映画ファンを魅了するフレンチ・ノワール。タイを舞台にした本作は、6人の男たちが繰り広げる友情と復讐の物語だ。6人で起こした強盗事件の罪をひとりでかぶり、15年の刑に服したメディ。仲間が暮らすタイを訪れた彼は、すでに自分の“取り分”がないと知らされる…。自由を夢見て塀の中で過ごしたメディと、過去を捨て地位を築いた仲間たち。それぞれの思惑がやがて悲劇を生む様が、小気味よいテンポで描かれる。仲間との軋轢、敵との抗争、裏切り者のあぶり出しなど見せ場は多いが、やられたらやり返す、取られたら取り返すメディの容赦ない生き様がとにかく熱い!監督はムエタイ・アクション『拳王』のグザヴィエ・デュランジェ。異国から来た荒くれ者たちと、植民地経験を持たず白人に媚びることないないタイ人気質の対比も見どころだ。(映画ライター・神武団四郎)

週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!

構成/トライワークス

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