コラム 2020/8/21 17:00

海外ドラマ好きは「連続ドラマW　しんがり～山一證券最後の聖戦～」のココに注目！【レコメンW】

レコメンド3　名もなき人々の闘い

ほとんどの社員が再就職先を探す中、ギョウカンのメンバーは真相究明のために調査報告書の作成に執念を燃やす[c]WOWOW

本作のタイトルにもある「しんがり」とは、負け戦の時に、退却する軍列の最後尾で敵の追撃を防ぐ者たちのこと。自主廃業を発表した山一證券で社員たちの多くが再就職の道を探る中、会社消滅のその日まで闘い続けた梶井たちはまさに、その「しんがり」だった。誰かに求められたわけでもなく、自分たちの責任を果たしただけのこと。「別に特別な人間でもない、ただの一社員である、名もなき人々がやり遂げていく物語だからこそ、心をわしづかみされます。とくにオジサンたちのパワーが炸裂するあたりは、ジャンルは違いますが、『MAJOR CRIMES ~重大犯罪課』を彷彿とさせました」と西川は語る。同作はロサンゼルス市警察の重大犯罪課を舞台に描く犯罪捜査ドラマ。シーズン7まで続いた人気作『クローザー』のスピンオフで、人生経験豊富な女性警部のもと、昔気質な中年刑事たちが力を結集して戦っていく。

チームワーク抜群の刑事チームが凶悪犯罪の解明に挑む「MAJOR CRIMES ~重大犯罪課」「MAJOR CRIMES ~重大犯罪課　＜ファイナル＞」DVD前半、後半セット各2,490 円＋税　ワーナー・ブラザースホームエンターテイメント　[c] 2018 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

「ベテラン感漂うシニアなおじさん刑事たちですが、長年の勘や、それぞれの得意分野を生かして、適材適所で若者には負けない良い働きを見せるんです。この『連続ドラマW　しんがり～山一證券最後の聖戦～』もそうです。例えば、元顧客相談室長の花瀬(佐藤B作)は人当たりの良さで社内の情報を集め、また秘書の蒲生(真飛聖)は勝気な性格ですが、女性らしい心配りで梶井ら男子社員をフォローするなど、自分のできる範囲でそれぞれが力を尽くして真相究明にこぎつけるんです。何度も壁にぶつかり、阻止されようとも立ち向かう姿は演じている俳優たちの熱演も手伝って、本当にカッコ良く見える。胸アツなドラマです」。

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誰だって働くことへのモチベーションを高く持ち続けることは難しい。自分の使命感を奮い立たせて突き進む会社員たちを描く『連続ドラマW　しんがり～山一證券最後の聖戦～』を見れば、信念を貫くことや共に働く仲間の大切さに改めて気づけるかもしれない。
また、本作と同じ原作者・スタッフ陣による、WOWOW開局30周年記念の本格社会派大作ドラマ『連続ドラマW　トッカイ～不良債権特別回収部～』も伊藤英明主演で2021年初頭に放送を控えている。6兆7800億円もの不良債権を回収するために集められた国策会社の精鋭たちが、不動産王や闇金融、怪物商人らと長きにわたる熱き闘いを繰り広げる物語。こちらもいまから期待が膨らむばかりだ！

「連続ドラマW　しんがり～山一證券最後の聖戦～」は8月23日（日）17時20分よりWOWOWプライムにて全6話を一挙放送。

構成・文/前田かおり