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浅野忠信、海外進出で行き着いた境地を語る。『マイティ・ソー』から『ミッドウェイ』までハリウッドで見た風景

インタビュー

浅野忠信、海外進出で行き着いた境地を語る。『マイティ・ソー』から『ミッドウェイ』までハリウッドで見た風景

「コロナ禍で、『もう、日本映画だけでいいのかもしれない』と思いました」

『ミッドウェイ』は9月11日(金)より全国公開中
『ミッドウェイ』は9月11日(金)より全国公開中Midway[c]2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

コロナ禍となるいまについて、浅野は「いままでだったらどこかの国だけで起こっていたようなことなのに、いまや世界中が危機に瀕している。そのなかでもインターネットがものすごく広まったことで、みんなが情報を共有できるという次の時代が始まった気がします」と捉えている。

そのうえで、俳優業について「僕はこれまで世界中でいろんな映画に参加させてもらってきましたが、コロナ禍で『もう、日本映画だけでいいのかもしれない』と思いました」と告白。そこには海外でもキャリアを重ねてきた浅野ならではの特別な想いがあった。
「いまや、インターネットで世界が地続きとなり、みんながつながったからこそ、極端ですが海外に出なくても、日本人として日本で映画を撮っていればいいのかなとも思い始めたんです」。

まさに、コロナ禍ならではの発想だ。「海外に行けないし、海外から人も来られないとなったのなら、これを機会に、より自分の国のことを見つめ直したほうがいいのかなと。もしも、僕が海外に行って仕事をしてなかったとしたら、きっと憧れが強かったと思いますが、実際に行けば行くほど日本の良さがわかるわけで、自分が日本人だということを実感するようになったんです」。

日米両サイドの軍人やその家族にまつわる人間ドラマが織り込まれた群像劇としても見応えがある
日米両サイドの軍人やその家族にまつわる人間ドラマが織り込まれた群像劇としても見応えがあるMidway[c]2019 Midway Island Productions, LLC All Rights Reserved.

また、『ミッドウェイ』がコロナ禍で公開されることについて、浅野は「この映画に限らずですが、映画をコロナを経験した目線で観てしまうことが多いかもしれない」と言う。

「この映画で描かれた当時で言えば敵国ですが、いまだと、戦っている相手がコロナウイルスとなります。同じ“戦う”という言葉を使っていいのかどうかはわからないけど、想像もしなかったウイルスが世界中で猛威を振るういま、我々はなにとどう戦っているんだろう?と思ってしまいます」と感慨を語った。

最後に、「エメリッヒ監督はいつもダイナミックな映画を撮るのですが、本作も絶対に映画館で観たほうがおもしろいと思います。映画館の方たちも最善を尽くして感染予防対策をしてくれているので、ぜひ映画館へ足を運んで観てください」と締めくくった。

取材・文/山崎伸子

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