人気サメ映画シリーズ最新作でハリウッド・デビューの蒼れいな「この役は私が取る！と思ってました」

「ただサメが怖いだけじゃなく、自然保護のテーマも込められてます」

――みんなで乾杯するシーンで、ミヤがお酒を継ぐ動作がすごくカッコよかったです。

「ありがとうございます！　本当は私、お酒を全然飲めないんですよ。カッコよく注いでねと言われたんですけど、どうしていいかわからない。でも昔バーテンダーをやっていたというスタッフがいたので、その方にカッコいい注ぎ方を教えてもらって、現場で練習しました」

――事前に振り付けみたいに誰かが教えてくれたりはしないんですか？

「それはなかったです。だから『ちょっと待ってよ！』って感じだったんですけど、仕方ないから自分で教えてくれる人を探したんですよ(笑)」

――他に撮影現場で驚いたことはありましたか？

「本当にいろんなことに驚いたんですけど。セットが海のないアフリカの野っぱらにあったりとか(笑)。海で撮ったシーンももちろんあるんですけど、基本的にはちゃんと潜れるかなり大きなプールが作られていて、そこにセットが組まれていたのには驚きましたね」

――演じる上で一番大変だった場面は？

「やっぱりサメに襲われるシーンで、常に恐怖感を持って演技しないといけないんです。精神的にも大変でしたし、水にずっと濡れている状態で、風がすごく強くて、体温を奪われて寒いのが辛かったです。ほとんどのキャストが8割方びしょ濡れの現場でした(笑)」

――B級っぽさもありながら、実は「自然を守ろう」っていうマジメなメッセージが強くて驚きました。

「ですよね！　ただサメが怖いだけの映画でも良かったんですけど、私も自然を守るような活動には携わっていきたいと思っていたので、そういうメッセージが入ってるのは嬉しかったです。劇中でミヤにスピンの間に芽生える小さな恋心も、自然を守っていくための討論とか、お互いに思っていることが近いから生まれたという裏設定もあって、そういうテーマを絡めてくれたことも良かったです。この映画を通じて、少しでも海に興味を持ってもらったり、そういう問題について考えている人たちと繋がれたりしたら嬉しいですね！」

取材・文/村山章