サーシャ・レインら主要キャストが語る『ユートピア～悪のウイルス～』が描く今日的テーマ

「ウイルス感染と同時にメンタルヘルス問題についても描いている」

ウィルソン役を演じたデスミン・ボルヘスは、皮肉にもドラマと現実がシンクロしてしまったことについて、「このドラマのウイルス感染の部分がクローズアップされがちだけど、それと同時に世界的なメンタルヘルス問題について描いているんだ。このシリーズが公開されるタイミングは、今年世界中で起きていることを人々が理解しようと努めている渦中だと思う。ドラマはフィクションだけど、登場人物の感情の変化からこの現状にどう向き合うかのヒントがあるかもしれない」とコメントした。

コミックファンの前に姿を現す「ユートピア」の登場人物、ジェシカ・ハイドを演じたサーシャ・レインは、「物語の序盤のジェシカは、クレイジーで意地悪で殺傷能力に長けた人物と映るかもね。でも彼女を深く知るようになると共感や共鳴が生まれ、彼女についてもっと知りたいと思うようになる。ギリアンは、『ジェシカには、誰も触れたことのない脆い部分がある。彼女自身も自分がどこからきた何者かわかっていないの』とずっと言い続けていて、そういった部分が、彼女を独創的なアンチヒーローにしているんじゃないかな」と語る。

アメリカ版オリジナルキャラクターのサマンサを演じたジェシカ・ローテは、「最初に英国版を見たときに、どうやってこれを超えるものを作るんだろう？と思った。でもギリアンは英国版から独自の視点でエッセンスを抽出し大きく広げ、驚くほどに社会的で深く心に訴えてくるような作品に仕上げた。私のキャラクターは英国版には出てこないキャラクターなので全エピソードを見たけど、オリジナルキャストのパワフルな演技を見ちゃったら引きずられずにはいられなかったと思う」と役作りの難しさを語った。