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北米興収は『ワンダーウーマン』のV2で幕開け!ジョージ・クルーニー監督作などオスカー注目作も続々

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北米興収は『ワンダーウーマン』のV2で幕開け!ジョージ・クルーニー監督作などオスカー注目作も続々

2021年の幕開けとともに迎えた先週末(1月1日から3日)の北米興収ランキングは、年末に待望の公開を迎えた『ワンダーウーマン1984』(公開中)が2週連続で1位を獲得。北米での累計興収は2850万ドルとなり、全世界累計興収では1億1850万ドルと大台を突破。同作を含めベストテンのうち9作品が新作と、新作不足はやや解消されはじめているものの、全体的に見て例年の10分の1程度の興収と、まだまだ厳しい状況は続いている。

キャリー・マリガンの賞レース参戦が期待される『Promising Young Woman』
キャリー・マリガンの賞レース参戦が期待される『Promising Young Woman』写真:SPLASH/アフロ

そうしたなか、第92回アカデミー賞の有力作品たちも着々と公開されはじめている。今週6位にランクインした『Promising Young Woman』もその一本で、昨年のサンダンス映画祭で絶賛を浴びた後、公開延期で影を潜めていた存在感をこのタイミングで一気に発揮。各地の批評家協会賞が発表されていくと同時に、その評価を急激に伸ばしているようだ。


同作でメガホンをとったエメラルド・フェネルは女優として経歴を積み、これが初監督作。今年は『あの頃、マイアミで』(1月15日よりAmazon Prime Videoにて配信)のレジーナ・キングや『ノマドランド』(3月26日公開)のクロエ・ジャオら女性監督の飛躍がめざましく、11年ぶりの女性監督による監督賞受賞の可能性も充分。また、近年なかなか作品に恵まれていなかったキャリー・マリガンの復活も期待されている。

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【写真を見る】ジョージ・クルーニー監督&主演作が7200万視聴が見込まれる大ヒット!気になる評価は…Netflixオリジナル映画『ミッドナイト・スカイ』は独占配信中

そして今年のアカデミー賞といえば、配信作品と劇場公開作品の対決も見どころのひとつ。数多くのコンテンダーを擁するNetflixは、技術部門での躍進が注目されているジョージ・クルーニー監督&主演作の『ミッドナイト・スカイ』(Netflixにて独占配信中)を12月23日に配信開始。批評を集積するサイト「ロッテン・トマト」によれば、批評家からの好意的な評価の割合は52%と少々伸び悩んでいるが、「Deadline」の報道によると最初の4週間で7200万視聴が見込まれる大ヒットとなっているとのこと。その勢いが賞レースへの大きな後押しとなるはずだ。

昨年北米を上回る興収を叩きだした中国映画界は2021年も大盛況!
昨年北米を上回る興収を叩きだした中国映画界は2021年も大盛況!画像はDeadline Hollywood(@DEADLINE)公式Twitterのスクリーンショット

一方、昨年『The Eight Hundred』などの大作を送りだし、初めて北米を上回る30億ドル前後の興行収入を叩きだした中国映画界は、1月1日の売り上げとしては歴代最高となる約9200万ドルを記録する大盛況となっているとの報道も。もちろん最大の書き入れ時となる旧正月シーズンを迎えるのは来月であり、これから次々とメガヒットが狙える大作が待機。今年も中国映画界の大躍進は間違いなさそうなだけに、北米の映画界が少しでも早く完全復活を遂げ、しのぎを削ってくれることを願いたい。

文/久保田 和馬

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