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小松菜奈が鼻血を流すシーンが意味するものとは…?『恋する寄生虫』本編映像を独占入手

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小松菜奈が鼻血を流すシーンが意味するものとは…?『恋する寄生虫』本編映像を独占入手

第40回吉川英治文学新人賞候補となった作家、三秋縋の代表作を、柿本ケンサク監督のメガホンで映画化した『恋する寄生虫』(公開中)。このたび本作から、林遣都演じる高坂賢吾と小松菜奈演じる視線恐怖症の佐薙ひじりの距離が急速に縮まる瞬間をとらえた本編映像が解禁された。

極度の潔癖症で人と関わることができず生きてきた高坂は、ある日、見知らぬ男から視線恐怖症で不登校の高校生、佐薙と友だちになって面倒をみてほしいという奇妙な依頼を受ける。露悪的な態度をとる佐薙に初めは辟易としていた高坂だったが、それが自分の弱さを隠すためのものだと気付き共感を抱くように。いつしか世界の終わりを願っていたはずの孤独なふたりは惹かれあい、恋に落ちていくのだが…。

解禁された本編映像には、クリスマスの準備が始まるショッピングモールで高坂と佐薙がお茶をするシーンが収められている。イルミネーションを見に行きたいと呟く佐薙に対し、悲観的な言葉を返す高坂。すると突然、佐薙は鼻血を流す。ティッシュを渡しながら何気なく彼女の病気について訊ねた高坂は、意図せず佐薙の悲しい過去を知ってしまう。急速に近付いていくふたりの関係と、物語のポイントとなる伏線が詰まった重要なシーンとなっている。

佐薙が鼻血を流す設定は、原作にはない映画版オリジナルのもの。これについて柿本監督は「高坂と佐薙は、恋をする理由が生まれる前に心が近付いていくのです。観客はどうして2人が惹かれあっているのかと思うかもしれませんが、実際は何も起きていません。そこがこの物語の鍵となるところです」と、独自の解釈を加えたことを明かす。そして「その心模様をどうやって視覚化していくか、わかりやすいのは佐薙の鼻血です。生まれてずっと孤独しかなかった佐薙にしてみたら、初めて体験するドキドキ。それくらいしないと、佐薙が感じている胸の苦しさや高揚感は伝わらないと思いました」と説明した。


ヒロインがティッシュを鼻に詰めるというラブストーリーではあまりない表現も、現実的ではない原作小説の設定をどのように生身の人間に演じさせ、映像に落とし込むかという柿本監督の工夫が込められているとのこと。他にも劇中には随所に映画オリジナルの設定が光っており、原作ファンはもちろんのこと初めてこの物語に触れる人も、柿本監督の斬新なアイデアの数々に是非とも注目してほしい。

文/久保田 和馬

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