コラム 2021/12/9 20:30

新時代のファッション・アイコンが美の競演！『ラストナイト・イン・ソーホー』でまとうスウィンギング・ロンドンな衣装にうっとり

トーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー＝ジョイはレッドカーペットの主役

【写真を見る】アニャはディオール、トーマシンはグッチのシャイニーなドレス姿で魅了！劇中のドレスもたっぷり写真：EVERETT/アフロ

劇中で見事に60年代ファッションを着こなした２人は、いまや新たなレッドカーペットの主役。9月に行われたヴェネチア国際映画祭での『ラストナイト・イン・ソーホー』のプレミアに現れたアニャは、ディオールのレトロなオートクチュールドレスは鮮やかなパンキッシュ・ピンクで、ピンクのピンヒールを合わせたドーリールックは、バービー人形にそっくりと話題になった。

ロサンゼルスで行われたプレミアには、ディオールの大胆なゴールドのガウンで登場し、注目を浴びた。そんな彼女は先頃、ディオールのファッションとメイクのグローバル・アンバサダーに就任。新時代のファッション・アイコンとしてさらなる輝きを放っていくことは間違いない。

ヴェネチア国際映画祭に、ディオールのオートクチュールドレスで登場したアニャ写真：SPLASH/アフロ

『EMMA エマ』(20)のプレミアではボブ・マッキーのヴィンテージドレスで艶やかに写真：EVERETT/アフロ

一方、アニャより4つ年下のトーマシンもまた、クセの強い個性派監督から声がかかることの多い、将来性たっぷりの本格派女優だ。トーマシン自身も、一番の憧れはオードリー・ヘップバーンと公言するほど、エロイーズはぴったりの役どころと言える。レッドカーペットに登場する際の装いはアニャに比べるとグッと抑え目で、キュートなテイストのものが多い。昨年のゴールデン・グローブ賞に現れた際には、バレンティノのたっぷりチュールを使ったスモーキーブルーのドレスをはじめ、露出は抑え目でファンシーなドレスをチョイス。奇抜さに飛びつかない、そんな姿勢も好感度大だ。

ジェイソン・ウーの、羽根のようなドレスを身にまとうトーマシン写真：EVERETT/アフロ

サイケなプリントブラウスとイエローゴールドのミニスカート姿もお似合い写真：EVERETT/アフロ

まるでタイプの異なる2人が主役を担い、時空を超えてシンクロしながらたどり着く衝撃のラストとは。サンディの殺害現場を目撃したエロイーズは、彼女を助け出すことができるのか？歴史は夜作られるのごとし、最旬女優2人が体を張って挑んだ、ちょっと残酷で美しい物語は、好奇心を刺激してやまないだろう。

文／折田千鶴子