シリーズ最終章『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、リーアム・ニーソン最新作『マークスマン』など週末観るならこの3本!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
シリーズ最終章『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、リーアム・ニーソン最新作『マークスマン』など週末観るならこの3本!

コラム

シリーズ最終章『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』、リーアム・ニーソン最新作『マークスマン』など週末観るならこの3本!

週末に観てほしい映像作品3本を、MOVIE WALKER PRESSに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!
週末に観てほしい映像作品3本を、MOVIE WALKER PRESSに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!

MOVIE WALKER PRESSスタッフが、いま観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画「今週の☆☆☆」。今週は、MCU版「スパイダーマン」三部作の最終章、リーアム・ニーソンが凶悪麻薬カルテルに挑むアクション、窪田正孝×宮沢りえ共演で選挙落選を目指す秘書と議員の姿を映しだすコメディの、画面がにぎやかな3本!

歯を食いしばり試練に耐えるピーターの姿が印象的…『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(公開中)

【写真を見る】ピーターは世界中の人々の自身に関する記憶を消すためドクター・ストレンジに相談する(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』)
【写真を見る】ピーターは世界中の人々の自身に関する記憶を消すためドクター・ストレンジに相談する(『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』)[c]2021 CTMG. [c] & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

トビー・マグワイア、アンドリュー・ガーフィールドに続く第3の男、トム・ホランド主演の「スパイダーマン」シリーズ最終章。素顔を明かされたスパイダーマンことピーターは、ドクター・ストレンジの呪文で人々の記憶を消そうとするが、それにより時空の扉が開いてしまう。アイアンマンの秘蔵っ子として登場した今シリーズは、アベンジャーズ最年少ヒーローとしてのやんちゃさ、危なっかしさが一番の魅力。本作も問題解決をドクター・ストレンジに頼った結果、歴代ヴィランを呼び寄せ大惨事を引き起こす。そもそも「スパイダーマン」はヒーロー活劇であると同時に少年の成長の物語であり、そこが多くの人々の共感を得てきた要因だった。アベンジャーズの庇護下にあったスパイダーマンは、ついに最終章で厳しい通過儀礼を体験する。次々に襲いくるヴィランとの超絶バトルも大迫力だが、なにより印象的なのが歯を食いしばり試練に耐えるピーターの姿。「大いなる力には大いなる責任が伴う」。この言葉の重さをあらためて思い知らされる力作だ。(映画ライター・神武団四郎)


リーアム・ニーソンがイーストウッド的な役柄に挑むサスペンス・アクション…『マークスマン』(公開中)

孤独な少年と、元海兵隊の男の逃避行を映しだした『マークスマン』
孤独な少年と、元海兵隊の男の逃避行を映しだした『マークスマン』[c]2020 AZIL Films, LLC. All Rights Reserved.

今度のリーアム・ニーソンは最強の男ではない。元海兵隊員という肩書を持ちながら、妻を亡くし、国境近くの牧場も失いかけ、俺はもうダメなのか、とボヤきつつ酒をあおる日々。だがそんな彼の元へ麻薬カルテルが追うメキシコ人少年が飛び込んできたのを機に、二人の逃避行が始まっていく──。注目したいのは、これを手掛けたのが『人生の特等席』(12)のロバート・ロレンツ監督という点だ。本作のテーマや主人公の人物像には、彼の師たるイーストウッドの影響が少なからず感じられるものの、その役柄をほかでもないニーソンが演じたことで、想像していたものとは一味も二味も違うユニークな作品に仕上がった。かたや妻を看取った初老の男、かたや初恋を知ったばかりの無垢なる少年。そんな年の離れた主人公らがふと愛について言葉を交わす場面がなんとも味わい深い。ニーソン印のアクションも見どころだが、それ以上に二人のやりとりが程よく胸を射抜く一作である。(映画ライター・牛津厚信)

いまの選挙の在り方を風刺する展開に感服…『決戦は日曜日』(公開中)

世間知らずの二世議員候補と、その秘書の奮闘を描く『決戦は日曜日』
世間知らずの二世議員候補と、その秘書の奮闘を描く『決戦は日曜日』[c]2021「決戦は日曜日」製作委員会

ベテラン衆議院議員が倒れ、その娘が代役に。強い地盤を持つ議員だけに誰もが楽勝と思っていた選挙だったが、その二世がとんでもない人物だったから秘書が大わらわ。どこかにいそうな勘違い女性を生き生きと演じる宮沢りえ。演技派とはいえ、まさかコメディもいけるとは。こんな宮沢りえをいままで見たことがなかったのがもったいない。彼女を面白くさせているのが、最高の猛獣使いである秘書役、窪田正孝の存在。突っ込み、ボヤキの間が的確で、宮沢の感性と窪田の技術が実にうまくかみあっている。やればやるほど迷惑なモンスター二世議員候補。ところがモンスターより闇だったのは地方政治の世界に巣食う大人たち。さらにはそれを当たり前と諦めている私たちにも問題があるのではないか。さもありなんな世界を楽しく見せながら、いまの選挙の在り方を風刺する展開に感服。上質なコメディ映画を作り続ける坂下雄一郎監督。いくらハードルを上げてもいつも大満足。(映画ライター・高山亜紀)

映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!

構成/サンクレイオ翼

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