『ザ・バットマン』のマット・リーヴス監督「今作はバットマンが“覚醒”する映画にしたかった」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『ザ・バットマン』のマット・リーヴス監督「今作はバットマンが“覚醒”する映画にしたかった」

インタビュー

『ザ・バットマン』のマット・リーヴス監督「今作はバットマンが“覚醒”する映画にしたかった」

いよいよ⽇本公開の『THE BATMAN-ザ・バットマン-』。北⽶では3⽉4⽇に封切られ、週末3⽇間のオープニング興⾏収⼊は1億2,850万ドル超えというぶっちぎりの第1位となり、全世界74の国と地域でもNo.1ヒットをマーク。メガホンをとったのは、『クローバーフィールド/HAKAISHA』(08)や「猿の惑星」シリーズで知られるマット・リーヴス監督で、「いままで⾒たことのないバットマンを描きたかった」と高みを目指した。

若き日のブルース・ウェインを演じるロバート・パティンソン
若き日のブルース・ウェインを演じるロバート・パティンソン[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

若き日のバットマンことブルース・ウェインを演じたのは、「トワイライト」シリーズや『TENET テネット』(20)のロバート・パティンソン。権力者を標的に連続殺人事件の犯人として名乗りを上げた知能犯リドラーを相手に、苦闘を繰り広げる。本作はクリストファー・ノーラン監督「ダークナイト」トリロジー以来となる「バットマン」単独の新作だが、壮大なSFの世界観でエモーショナルな人間ドラマを描くことに定評があるリーヴス監督は、今回もダイナミックなアクションと共に、ヒーローの哀愁を描ききった。

「初めてバットマンスーツを着たロバート・パティンソンを見た時は『やばい、最高にカッコいい!』と思いました」

バットマン役のロバート・パティンソンを演出するマット・リーヴス監督
バットマン役のロバート・パティンソンを演出するマット・リーヴス監督[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC


――ロバート・パティンソンが初めてバットマンスーツを着て、監督の前に現れた時、どのように感じました?

リーヴス「もちろん最高にクールな体験でした!僕はアダム・ウェストのTVシリーズが始まった年である1966年生まれですが、小さいころからバットマンのファンでした。ティム・バートンの映画が公開された時、『映画でバットマンを本当にやるんだ!』と、予告編を観て大興奮したのを覚えていますし、クリストファー・ノーラン作品も大好きです。
どんなにいい役者でも、スーツを着た時にどう映るかが重要です。今回は、ロブ(ロバート)のスクリーンテストのために過去のスーツを見ました。新しく作るには何か月もかかるから、テスト用として、既にあるものを借りたのです。ロブがいろいろなスーツを試着し、最終的にフィットしたのが、たしかヴァル・キルマーのものでした。ロブはジョージ・クルーニーのものがいいと言っていましたが、あれには乳首があったしなあと(笑)。ロブはアイコニックなバットスーツを着ている自分を鏡で見た時、興奮していたのがわかりました。まさに、歴史の一部になった気持ちだったと思います」

――その何か月かあとに、今回のバットスーツが完成したわけですね。

試行錯誤して完成したバットマンスーツ
試行錯誤して完成したバットマンスーツ[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

リーヴス「そうです。ロブのためにデザインされたスーツを着た彼を見て、またすごく興奮しました。それは『これが僕らのバットマンなんだ』という感覚に変わった瞬間でもあり、とてもパワフルでエキサイティングな瞬間でした。
初めてそれを着て照明の下に立ってもらったのですが、(撮影の)グレッグ・フレイザーと2人で、光をどう当てるべきかを話し合いました。照明を当て過ぎるとスーツを着ているただの男のように見えてしまう。闇から出現するのに合ったデザインにすることも重要で、かなり時間をかけて照明を考え、あの赤い光の下に立ってもらったんです」

――確かに照明は重要な要素ですね。

ゆっくりと歩いていくるバットマンのシルエット
ゆっくりと歩いていくるバットマンのシルエット[c] 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC

リーヴス「撮影に入ってからも、最初はどうやって撮ったらいいのか試行錯誤しました。1週目に、市長殺害の犯行現場へ行くシーンを撮影したのですが、どうすればバットマンが最もバットマンらしく映るのかを模索していく作業はとても楽しいものでした。錬金術じゃないですが、すべてがハマるとそれは魔法のような瞬間で、突然『やばい、最高にカッコいい!』となります。何度もテイク数を重ねたので、ロブが心配してきたのですが、『いや、違うよ。ほら見て』と彼に撮った映像を見せたら、ロブも『すごいクールだ』と喜んでくれました。本当にユニークで特別な経験でした」


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