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「優しさにあふれた良作」「もう一度観なきゃ」感想コメントから紐解く、『ベイビー・ブローカー』が支持される理由

コラム

「優しさにあふれた良作」「もう一度観なきゃ」感想コメントから紐解く、『ベイビー・ブローカー』が支持される理由

子どもや家族を描いてきた、是枝裕和監督の手腕が光る!

これまで、子どもや家族を多くの作品で描いてきた是枝監督。本作はキャスト、スタッフ共にほぼ韓国人、物語の舞台も韓国という外国映画ではあるが、「是枝監督作品ならではの持ち味が活きている」と感じた人も多かったようだ。

「やはり是枝監督の描く家族の話は、自分にとって特別。そして映画も音楽も、言葉の壁を超えちゃうからすごい!」
「やっぱり是枝裕和監督はすごいなぁ。光と闇のコントラストが絶妙な画作り。期待どおりのすばらしい力作でした。もう一度観なきゃだな…」
「是枝監督ならではの、表に出ている言葉や映像の裏に秘められた仕草や想いがたまらない作品でした」
「是枝監督の映画のラストは、映画を観た人それぞれのストーリーで完成するように作られていると思う。私はいつも希望が見えます」

遊園地で遊ぶサンヒョンたち。まるで本当の家族のよう
遊園地で遊ぶサンヒョンたち。まるで本当の家族のよう[c] 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED

ソン・ガンホにカン・ドンウォン、イ・ジウン…韓国スターたちの名演が胸を打つ

キャストには『パラサイト 半地下の家族』(19)のソン・ガンホ、『新感染半島 ファイナル・ステージ』(20)のカン・ドンウォン、国民的歌姫IUとして活躍し、数々のドラマや映画にも出演するイ・ジウン、是枝監督とは『空気人形』(09)以来の2度目のタッグとなるペ・ドゥナ、大ヒットドラマ「梨泰院クラス」のイ・ジュヨンと、ベテランから若手まで韓国を代表する顔ぶれが集結。第75回カンヌ国際映画祭では、主演のソン・ガンホが韓国人俳優初となる男優賞を受賞し、難役に挑んだイ・ジウンが女優としてのさらなる新境地を開くなど、韓国スターたちの胸を打つ演技力に絶賛の声が相次いだ。

「IUちゃんの演技を初めて観たのですが、すごく引き込まれました。私は終始、ドンウォンさんの優しい表情に癒されながら観ていました。また観に行って、さらに理解を深めてこようと思います。すてきな映画でした」
「観覧車のシーンが印象的でした!カン・ドンウォンって、歳をとらないの!かっこよすぎました。俳優さんの演技がみんないい!ちょい役で出てくる人含めて豪華すぎる」
「是枝監督×ソン・ガンホ、なんてステキな映画なの。カンヌで話題になってから、ずっと公開を楽しみにしていました!自分のなかの映画の法則“ソン・ガンホの映画はおもしろい!”が、またもや証明されました」
「メインキャストの方々はもちろんだけど、ウソン役の赤ちゃん、そして個人的にはヘジン役のスンス君の演技がとてもよかった!彼が登場してから空気感が変わりました」

女優としての新境地を切り拓いたイ・ジウンから目が離せない!
女優としての新境地を切り拓いたイ・ジウンから目が離せない![c] 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED

“命”について考えるきっかけをくれる感動作


是枝監督が描いてきた、血のつながりだけではない“家族の絆”、“疑似家族”といったものには、現代を生きるすべての人にとって、感動せずにはいられない大事なものが詰まっている。赤ちゃんポストから始まった新たな家族ドラマを通して、自然と「命そのものについて思いを馳せていた」というコメントも数多く集まった。

「『(子どもを)捨てるなら産むなよ』というセリフに共感して観始めたら、いつのまにかヘンテコな“家族”を応援している自分に気づいた。誰もが『生まれてきてくれて、ありがとう』と言ってもらう権利があるし、そんな優しい世界になってほしいと思った」
「映画はネタバレなしで観る派ですが、この作品は登場人物について調べたり、レポを読んだりしてから観るのもアリな作品だと思います。一緒に観た母と、鑑賞後にいろいろ語れたのもいい時間でした」
「洗車場のシーン。まんま同じことを亡き父がやらかしたことがあり、いまだにうちの家族はそのことを話しては笑っております。なにげない出来事が家族にとって大切な思い出になる。私はこのシーンで笑い泣きしました。父と観たかった」

バンでの撮影風景。キャストたちの仲睦まじい様子にほっこりさせられる
バンでの撮影風景。キャストたちの仲睦まじい様子にほっこりさせられる[c] 2022 ZIP CINEMA & CJ ENM Co., Ltd., ALL RIGHTS RESERVED

家族とは、命とは、幸せとはなんなのか。そんな問いを、決してシリアスになりすぎず、軽やかに、しかし真摯に投げかける『ベイビー・ブローカー』。人情味あふれるストーリーが生みだす、まっすぐで温かいメッセージを受け取ってほしい。

構成・文/石塚圭子


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