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『すずめの戸締まり』は“IMAX推し”!アクションと映像美を極めた、新海誠ワールドの到達点

コラム

『すずめの戸締まり』は“IMAX推し”!アクションと映像美を極めた、新海誠ワールドの到達点

盟友タッグがトライした“未知なる音”。没入感たっぷりのIMAXで、戸締まりの旅へ!

壮大な世界観を表現する“音”も、本作の主役と言える
壮大な世界観を表現する“音”も、本作の主役と言える[c]2022「すずめの戸締まり」製作委員会

音楽を担当したのは、『君の名は。』『天気の子』に続いて新海監督と3度目のタッグとなるRADWIMPS。新海監督とRADWIMPSの野田洋次郎は「3本目になにができるのだろう」と話し合ってきたそうで、新海監督は、書き終わった脚本をいつもまず野田に見てもらうのだという。そんな盟友となった2人が、本作には「劇場でしか聴けない音をたくさん入れていこう」とのこだわりを込めて取り掛かったことを告白している。当代随一の名コンビと言える二人が“未知なる音”にトライした映画となれば、臨場感にあふれたサラウンドシステムを有するIMAXで楽しまない手はない!さらに今回は、野田との共作として日米の映画やアニメシリーズで活躍する映画音楽作曲家、陣内一真が参戦したことでよりスケール感が広がり、作品に新しい風をもたらしている。

壮大かつ繊細な冒険物語に、ドラマチックな音楽が寄り添う
壮大かつ繊細な冒険物語に、ドラマチックな音楽が寄り添う[c]2022「すずめの戸締まり」製作委員会


鈴芽が草太を追いかけて旅に巻き込まれていく始まりは、管楽器やピアノでジャズにアレンジした1曲でスピーディーかつ華やかに幕を開け、アクションシーンはスリリングで壮大な音が広がるなど、映画の情景に寄り添ったドラマチックな音楽が、観客の心に染みわたる。

そして主題歌「すずめ」のボーカルを務めたのは、TikTokで人気を博しているシンガーの十明。スッと息を吸い込む歌い始めや、吐息も楽器の一つであるかのように歌い上げる様子が特徴的で、せつなくも感動的なラストを飾るにふさわしい楽曲として仕上がっている。全編を通して、IMAXの澄んだ深みのあるサウンドを実現する音響で聴き遂げたい音ばかりだが、陣内との仕事を通して、野田は「こういうやり方があるんだ」とメロディの解釈やコード進行の部分においても大きな学びがあったという。野田が刺激を受けながら生みだした音とはどのようなものなのか、ぜひともIMAXの音響で確かめてみてほしい。

すべてにおいてこだわり抜いた本作について、新海監督は「日本のキャラクターアニメーションの一つの美しい到達点になったと言ったら、自分で偉そうなんですが…」と照れ笑いを浮かべながら、「そういうかたちのアニメーション映画になったんじゃないかと思います。大きな画面で体験するにふさわしい映像ができたのではないかと思っています」と胸を張っていた。

新海監督が語った通り、“到達点”という言葉がふさわしい、壮大なスケールで展開するエンタテインメント大作に仕上がった『すずめの戸締まり』。IMAXでこそ真価を発揮する映画として、大スクリーンでの鑑賞をオススメしたい。

鈴芽が旅の果てに行きつく場所とは…
鈴芽が旅の果てに行きつく場所とは…[c]2022「すずめの戸締まり」製作委員会

文/成田 おり枝


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