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ジョニデにあこがれた個性派俳優、故ヒース・レジャーの魅力

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ジョニデにあこがれた個性派俳優、故ヒース・レジャーの魅力

2008年1月22日、ヒース・レジャー急死の衝撃が世界中を駆け巡った。ジョニー・デップにあこがれ、個性派を目指した10年間の俳優人生で、多くの人々をとりこにした彼の魅力とは何だったのか。

1979年にオーストラリアで生まれたヒースは、幼い頃からシェイクスピア劇団で活躍していたが、映画俳優を志しハリウッドへ。『パトリオット』(00)でメル・ギブソンの長男役に抜てきされるや、初期のブラット・ピットを思わせる爽やかなルックスで、一躍注目の的となる。

その後、劇団での経験を生かし『ROCK YOU! ロック・ユー!』(01)、『サハラに舞う羽根』(02)とコスチューム・プレイで本領を発揮。『カサノバ』(05)では伝説の好色感に扮したが、彼が演じると恋に一途な好青年に見えるのが、いかにもヒースらしかった。

そんな彼の転機となったのが、同性愛の苦悩を描いた『ブロークバック・マウンテン』(05)。役を通して俳優自身をさらけ出すメソッド演技を体得した彼は、『ダークナイト』(08)で運命の役・ジョーカーに出会う。徹底的な役作りによって、ジョーカーは“悪玉キャラ”から“傷ついた1人の人間”へと進化した。それはヒース自身の進化の証だったろう。

来年公開される遺作『Dr.パルナサスの鏡』(09)では、謎の男トニーに扮したヒースのさまざまな表情を見ることができる。スクリーンに残る彼の最後の輝きを、しっかりと目に焼きつけたい。【映画ライター/安藤智恵子】

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