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天才指揮者を不穏な空気が包む『TAR/ター』本予告&ポスタービジュアルが公開

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天才指揮者を不穏な空気が包む『TAR/ター』本予告&ポスタービジュアルが公開

本年度アカデミー賞で、作品賞、監督賞、主演女優賞など主要6部門にノミネート、第80回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ドラマ部門)、第79回ヴェネチア国際映画祭女優賞ほか世界の映画祭で高く評価される、トッド・フィールド監督&ケイト・ブランシェット主演のサイコスリラー『TAR/ター』(5月12日公開)。本作より、本予告映像およびポスタービジュアルが解禁となった。

世界最高峰のオーケストラの一つであるドイツのベルリン・フィルで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター(ブランシェット)。彼女は天才的な能力とそれを上回る努力、類稀なるプロデュース力で、自身を輝けるブランドとして作り上げることに成功する。いまや作曲家としても、圧倒的な地位を手にしたターだったが、マーラーの交響曲第5番の演奏と録⾳のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんな時に、かつてターが指導した若⼿指揮者の死から、彼女の完璧な世界が少しずつ崩れ始める。

本予告映像は、圧倒的な天才指揮者、同時に絶対的な権力者としてオーケストラを支配するターの姿を捉える。「完璧な演奏をしたいなら私に従いなさい」、揺るぎない自信と威圧感をもってタクトを振るうター。しかし「現代の音楽界はターが牽引しているのです」とまでも評されていた彼女の周囲に、少しずつ不穏な空気が流れ始める。「作曲の調子は?」、「良くないわ」、「嫌な音が聞こえるの」という会話に、まるで同調するように起こる、メトロノームとピアノの不協和音、そして“良くないメール”。「不安なの。あなたは高みを求めすぎる」という、恋人のシャロンからの心配を軽くあしらっていたターだったが、やがて彼女自身も気づかないうちに、周囲、そして自分も軋んでいく。

本ポスタービジュアルは、陶酔するように指揮をするターの姿を切り取ったもの。見上げるように映しだされたその姿は、漆黒の背景に浮かび上がる”旋律 栄光 絶望 狂気”の文字を体現するが如く、尊大で孤独な彼女をより際立たせるビジュアルとなっている。


天才指揮者としてオーケストラを鼓舞するように指揮、“映画史をとどろかす怪演”で強烈な印象を放つ、ケイト・ブランシェットの姿に圧倒される本作。衝撃を超える圧巻のラストを、ぜひ劇場で見届けてほしい。

文/サンクレイオ翼

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