未来の映画界を担う才能を発掘するチャンス!記念すべき第20回を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」が開幕|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
未来の映画界を担う才能を発掘するチャンス!記念すべき第20回を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」が開幕

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未来の映画界を担う才能を発掘するチャンス!記念すべき第20回を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」が開幕

“若手映像クリエイターの登竜門”として知られる「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」。記念すべき20回目の開催を迎えた「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」の初日となる7月15日には、SKIPシティ映像ホールでオープニングセレモニーが行われた。実行委員会会長の大野元裕(埼玉県知事)、実行委員会副会長の奥ノ木信夫(川口市長)や、コンペティション部門で審査委員長を務める映画プロデューサーの豊島雅郎、映画監督の中野量太をはじめとする審査員一同と、コンペティション部門のノミネート監督が出席した。

デジタルシネマにいち早くフォーカスした国際コンペティション映画祭としてスタート!
デジタルシネマにいち早くフォーカスした国際コンペティション映画祭としてスタート!

2004年に埼玉県川口市で誕生した「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」は、デジタルシネマにいち早くフォーカスした国際コンペティション映画祭。20周年を迎える本年は、スクリーン上映とオンライン配信のハイブリッドで開催。スクリーン上映は7月15日から23日の9日間。オンライン配信は7月22日から26日の5日間にわたって行われる。

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」実行委員会会長の大野元裕(埼玉県知事)
「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」実行委員会会長の大野元裕(埼玉県知事)

「世界に先駆けた、Dシネマの映画祭として開始したこの映画祭。記念すべき20周年を迎えらたのは、皆様のご支援のおかげ」と感謝した大野知事は、「デジタルシネマとして開始した目的、意図は、比較的に編集がしやすく、また相対的に安価に作ることができるデジタルシネマで映画制作を行うことで、特に若いクリエイターの方々に発表の機会を提供できると考えたから」とコメント。その願いが実を結び、この20年の間に多数の新たな才能が羽ばたいていったことに触れながら、「中野量太監督は、本映画祭に応募された時は『藁をも掴む思いだった』と振り返り、『応募される方々の気持ちが痛いほどわかる』とおっしゃていた。明日から7日間、そのような気持ちで見出される時を待つ若手クリエイターの作品を上映いたしますので、未来の映画界を担うべき才能を皆さんの目で発掘し、活躍の場へと送り出していただきたい」と呼びかけた。

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」実行委員会副会長の奥ノ木信夫(川口市長)
「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」実行委員会副会長の奥ノ木信夫(川口市長)

川口市の奥ノ木市長は、「今回のコンペティション部門には、多くの国や地域から応募があった。過去最多の1246作品が寄せられ、厳選された24作品がノミネートされています。ノミネートされた監督には、この映画祭をステップとして活躍の場が広がることを大いに期待しています」とクリエイターたちを激励。「今年は映画祭20周年であると同時に、川口の市政施行90周年。埼玉県と共同して『瞼の転校生』をオープニング作品として制作させていただきました。この作品のなかには川口がいろいろな場面で出てきます」と記念作品についてアピールしていた。

「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」総合プロデューサーの八木信忠
「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023」総合プロデューサーの八木信忠

そして「第1回目はなかなか苦難の道だった」と20周年への感慨を語ったのが、総合プロデューサーを務める八木信忠だ。「当時はまだ、フィルムの映画でないものは、すべてテレビ映画と称する分類で、一段下に見られる時代があった。デジタルという名前をつけて『デジタルとはなんぞや』という批判を浴びたこともある。いまや(デジタルという言葉が)ごく当たり前である言葉になったことを考えると、20回というのも非常に感慨深い気持ちがあります」としみじみ。「世界中から選りすぐった監督たちです。映画づくりということにおいては、若い人たちが集まっている。よろしくご声援のほどお願いいたします」と力を込めていた。


【写真を見る】審査員のメンバーも笑顔で登場!『浅田家!』(20)などのヒット作を手掛けた中野量太監督が国内コンペ審査委員長として凱旋する
【写真を見る】審査員のメンバーも笑顔で登場!『浅田家!』(20)などのヒット作を手掛けた中野量太監督が国内コンペ審査委員長として凱旋する

またディレクターの土川勉からは、今年のコンペティション作品と審査員が紹介された。国際コンペティションには、102の国、地域から応募された作品から厳選した10作品がノミネート。アゼルバイジャン、シリア、トルコといった日本ではあまり観ることのできない国の作品や、ヨーロッパ、南米そして日本など、世界各国の新鋭監督の力作がそろった。国際コンペティションの審査委員長は、アスミック・エース株式会社取締役の豊島が務める。国内コンペティションでは、日本映画界の未来を担う若手映像クリエイターが果敢に表現の可能性に挑んだ長編6作品、短編8作品がノミネート。『チチを撮りに』で2012年の本映画祭長編部門監督賞とSKIPシティアワードを受賞し、その後『湯を沸かすほどの熱い愛』(16)、『浅田家!』(20)などのヒット作を手掛けた中野量太監督が審査委員長として凱旋する。

本映画祭の過去の受賞監督には、スサンネ・ビア監督(2005年グランプリ『ある愛の風景』)、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督(2007年グランプリ『うつろいの季節(とき)』)、白石和彌監督(2009年 SKIP シティアワード『ロストパラダイス・イン・トーキョー』)、上田慎一郎監督(2016年奨励賞『テイク8』)、片山慎三監督(2018年優秀作品賞&観客賞『岬の兄妹』)ら錚々たる面々が名を連ね、いまや国内外で目覚ましい活躍を見せている。今年も、新たな才能が現れる瞬間に注目が集まる。

取材・文/成田おり枝


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■SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023
日程:【スクリーン上映】7月15日(土)~7月23日(日)、【オンライン配信】7月22日(土)~7月26日(水)
会場:SKIPシティ 彩の国 ビジュアルプラザ 映像ホールほか
内容:国際コンペティション、国内コンペティション(長編部門、短編部門) ほか
URL:https://www.skipcity-dcf.jp/
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