サマソニで来日！『マイ・エレメント』劇中歌を手掛けるラウヴに独占インタビュー「僕は泣き虫なウェイドに似てるかも」

「トーマス・ニューマンの音色を使ってコードを作り、僕自身のサウンドと融合させていきました」

共作者のトーマス・ニューマンは、『マイ・エレメント』のスコアを全面的に担当。『ファインディング・ニモ』(03)や『WALL･E　ウォーリー』(08)などのピクサー作品から、『ショーシャンクの空に』(94)や『1917 命をかけた伝令』(19)といった数々の名作で音楽を手掛けてきたベテラン作曲家だ。『マイ・エレメント』では、シタールやタブラといったインド楽器を導入し、ユニークなサウンドを聴かせている。ラウヴの歌う「Steal The Show」からも同様のニュアンスが聴こえてくる。

「その点に関しては、トーマス・ニューマンの貢献が大きいと思います。彼はすばらしい作曲家であり、すばらしい才能を持ったミュージシャン。そんな彼がこの映画のためにわざわざ独自の音色とサウンドを作り上げてくれました。スコア用に作られた音色を僕にも聴かせてくれて、『もし使いたければ、遠慮なく使っていいよ』と言ってくれたんです。僕はその音色を使ってコードを作り、僕自身のサウンドと融合させていきました。すばらしい共同作業になったと思います」と語る。

さらに、ニューマンの仕事の進め方にも感心させられたという。「僕には注意散漫な傾向があって、つい気が散って途中で放りだしてしまったり、あれこれ違った作業に手をつけてしまいがちなんです。その点、彼はすごく集中力があり、一つのアイデアに向かって突き進んでいく。すごく辛抱強いんですよね。刺激になりました」と賞賛する。

もう一人の共作者マイケル・マトシックとは、以前から多くの楽曲を一緒に共作してきた仲。リアム・ペインやジャック＆ジャックにも曲を提供する。「すごく詩的な心の持ち主なんです。特にリリック面に関しては、お互いに高め合っていると思います。それに僕とは頭脳の働き方が違っているようで、すごくいろんなアイデアを出してくれるんです(笑)。一緒に制作していて僕が思っていることを口にすると、彼がすぐさま反応してくれて、それに僕がまた反応するという感じで、とてもノリよく仕事ができます」。