サマソニで来日！『マイ・エレメント』劇中歌を手掛けるラウヴに独占インタビュー「僕は泣き虫なウェイドに似てるかも」

「僕は泣き虫で感情を隠さずさらけ出す“水”のウェイドのほうに近いかな？」

ロサンゼルスで開催された本作のプレミア上映にはラウヴも出席。「人生のなかで、こんな体験は二度とないんじゃないかなと思うほど感動しました。自分の曲が、こんなふうに映画から世界に公表されるのも初めてでしたし、映画も大好きでした」と興奮気味に語る。「好きなキャラクターは誰かと、いつも尋ねられるのですが、最初のころは僕が獅子座なので“火”のエンバーが大好きと答えていました。でもよくよく考えると、僕は泣き虫で感情を隠さずさらけだす“水”のウェイドのほうに近いかな？って」と苦笑。

ピクサー映画の大ファンで、お気に入りが多くありすぎて一番は選べないと言うが、なかでも特に『カールじいさんの空飛ぶ家』(09)、『インサイド・ヘッド』(15)、『リメンバー・ミー』(17)が大好きで、「『トイ・ストーリー』は絶対に外せない」という。同作の主題歌「You’ve Got A Friend In Me(君はともだち)」は、「リハなどで歌ったりすることもある」そうだ。「子どものころの思い出がたっぷり詰まった曲だから」とのこと。

「『Love U Like That』は自己批判ばかりしていないで、ありのままの自分を受け入れようと歌っています」

現在は、昨年8月にリリースされた『All 4 Nothing』に続く、3作目のアルバムを制作しているところ。そのリード・シングルとなる新曲「Love U Like That」が8月上旬にリリースされるや否や、ヒット曲を集めた主要プレイリストに多数収録されるなど、世界中で反響が巻き起こっている。

「すごくうれしいです。この曲を発表するのがずっと待ちきれなくて、ついに出せたという感じでした。僕にとっての新しいチャプターの幕開けとなる曲です。現時点ではあまり多くは語れませんが、ワクワクする展開が待ち構えている…うん、絶対にそうなると思います。ニューアルバムにも期待していてください。この曲は自己愛についての曲。自己批判ばかりしていないで、ありのままの自分を受け入れようと歌っています。それでこそ初めて他人を愛し、自分を愛することができるのですから」。

数々の珠玉の名ラブソングを世に送りだしてきたラウヴ。ラブソングを書く時の極意について尋ねると「愛を感じている時、その瞬間に急いでスタジオに直行することです。その一瞬のフィーリングを捉えることです。愛を感じている状態で曲を書くことが大切だと思います」と教えてくれた。

サマーソニック2023で久方ぶりに来日公演が実現する。「ライブでは、いつもファンに楽しんでもらうことを一番に考えています。今回はこれまでと少し違ったライブになる予定で、バンドを率いずに、一人で歌と演奏を披露します」と予告。『マイ・エレメント』の感動を歌で蘇らせてくれるラウヴの動向には、今後も注目してほしい。

取材・文/村上ひさし