ヴォルデモートの鼻で監督らと激論!?「ハリポタ」「ウォンカ」プロデューサーが明かす成功の秘訣「自分が最終的な決定権を“持たない”こと」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ヴォルデモートの鼻で監督らと激論!?「ハリポタ」「ウォンカ」プロデューサーが明かす成功の秘訣「自分が最終的な決定権を“持たない”こと」

インタビュー

ヴォルデモートの鼻で監督らと激論!?「ハリポタ」「ウォンカ」プロデューサーが明かす成功の秘訣「自分が最終的な決定権を“持たない”こと」

あの『チャーリーとチョコレート工場』 (05)で有名な主人公、ウィリー・ウォンカはどんな人物だったのか?この冬の注目作『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(12月8日公開)では、そんな疑問に答えるべく、若き日のウォンカとチョコレート工場誕生の秘話が描かれる。ウォンカ役をティモシー・シャラメが務め、心ときめくミュージカルシーンなども織り交ぜた本作は、「ハリー・ポッター」や「パディントン」シリーズを手掛けたデイビッド・ヘイマンがプロデュース。またしても世界的大ヒットを導こうとしているヘイマンに、製作の裏側、作品の見どころなどを聞いた。

『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のプロデューサー、「ハリー・ポッター」や「パディントン」など大ヒットシリーズを手掛けたデイビッド・ヘイマンにインタビュー!
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』のプロデューサー、「ハリー・ポッター」や「パディントン」など大ヒットシリーズを手掛けたデイビッド・ヘイマンにインタビュー![c]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

「ポール・キングは感動と悲哀、コメディのバランスを持つ監督である」

ウォンカの新たな映画がなぜ作られることになったのか?プロジェクトの始まりをヘイマンは次のように振り返る。

「『ハリー・ポッター』などで私とワーナー・ブラザースは密接な関係にありました。このウォンカのプロジェクトの際も、私が『ハリー・ポッター』や『パディントン』のシリーズを成功に導いたことが評価され、適任だと判断されたようです。その後、ワーナーがロアルド・ダール(『チャーリーとチョコレート工場』などに映画化された「チョコレート工場の秘密」の原作者)の孫であるルークと会う機会を作ってくれて、様々な話をしました。そこで彼は私の映画製作への情熱を感じ取ってくれたようです。次に、私は本作の監督候補としてポール・キングにアプローチしました。すでに『パディントン』で良好な関係を築いていましたし、なにより彼は脚本家としてのキャリアもあり、本作に対して適切なトーンやスピリット、寛容さや想像力を備えていると感じたからです。感動と悲哀、コメディのバランスを持つ監督でもあります」。

ファンタジックな世界観を感じられる
ファンタジックな世界観を感じられる[c]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.


こうして監督がポール・キングに決まったあと、ヘイマンはプロデューサーとしてどのような仕事を果たしていったのだろう。

「プロデューサーとしての私の役割は、監督をサポートし、監督に最高の才能を発揮させること。そして最終的な決定権を“持たない”ことです。もし自分で決定権を手にしたければ、私が監督を務めるべきでしょう。ただしデイビッド・ヘイマンの監督作を、世界の人々は望んでいません(笑)。これまでグレタ・ガーウィグ(『バービー』)や、クエンティン・タランティーノ(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)、アルフォンソ・キュアロン(『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『ゼロ・グラビティ』)と映画を作ってきましたが、私は彼らに『こうしろ、ああしろ』と口を出しませんでした。彼らのビジョンを尊重し、サポート役に回ります。今回のポールも同じです。もちろん必要な意見は言いますし、なにかあれば質問します。コミュニケーションは欠かしませんよ」。

ティモシー・シャラメはウィリー・ウォンカを演じる
ティモシー・シャラメはウィリー・ウォンカを演じる[c]2023 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

監督との関係については「ハリー・ポッター」シリーズを振り返って、次のような例を語るヘイマン。

「『ハリー・ポッター』はシリーズ開始当初は私自身も新参者という感覚でしたが、4作目(『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』)あたりになるとチーム内のベテランになってきます。そのころにはヴォルデモートの鼻をどんなビジュアルにするか、監督らと激論しました。その結論には賛否もありましたが、監督だけの責任ではないということです。そんなふうに映画の方向性について、監督と綿密な話し合いを繰り返し、彼らを鼓舞し、チャンスを与えることが私の仕事。それを今回のポール・キングに対しても貫いています」。

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