続編『翔んで埼玉』二階堂ふみ&加藤諒&武内英樹監督が埼玉県知事、滋賀県知事に謝罪!「寛大な心で鑑賞して」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
続編『翔んで埼玉』二階堂ふみ&加藤諒&武内英樹監督が埼玉県知事、滋賀県知事に謝罪!「寛大な心で鑑賞して」

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続編『翔んで埼玉』二階堂ふみ&加藤諒&武内英樹監督が埼玉県知事、滋賀県知事に謝罪!「寛大な心で鑑賞して」

魔夜峰央が1982年に発表したギャグ漫画を実写化し、まさかの大ヒットを記録した『翔んで埼玉』(19)の続編『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛を込めて〜』(11月23日公開)による埼玉県と滋賀県への“謝罪”表敬会見が10月19日に東京都内で行われ、二階堂ふみ加藤諒武内英樹監督が出席。大野元裕埼玉県知事と三日月大造滋賀県知事に謝罪した。

『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛を込めて〜』埼玉県と滋賀県への“謝罪”表敬会見が開催された
『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛を込めて〜』埼玉県と滋賀県への“謝罪”表敬会見が開催された

前作では、二階堂演じる壇ノ浦百美が、埼玉解放戦線を率いる帰国子女の転校生、麻実麗(GACKT)と出会い、埼玉を解放する戦いに身を投じていく様が都市伝説として語られた。続編では、関東一帯に平和が訪れたのも束の間、埼玉県人には横のつながりが薄いという問題が浮上。全国を巻き込む東西の対決へと発展していく。

【写真を見る】二階堂ふみ、加藤諒らの謝罪を見守ったコバトンとキャッフィー
【写真を見る】二階堂ふみ、加藤諒らの謝罪を見守ったコバトンとキャッフィー

埼玉県のマスコットキャラクターであるコバトンと滋賀県のマスコットキャラクターであるキャッフィーも駆けつけ、会見を見届けた。武内監督は神妙な面持ちで「大野知事、また続編を作ってしまい、申し訳ありませんでした!」と本作でも相変わらずディスられている埼玉県の大野知事に謝罪し、二階堂と加藤も一緒に深々と頭を下げた。続けて武内監督は「三日月知事、巻き込んでしまって申し訳ございませんでした!」と今回飛び火ディスを食らってしまっている滋賀県の三日月知事にも謝罪。三日月知事が「なんで飛び火するんですか!」と声をあげるなか、武内監督は「愛あるディスリをしていますので、滋賀県、埼玉県の皆さま、ぜひ寛大な心で映画を鑑賞してください。よろしくお願いします」と呼びかけていた。

「平和への願いが込められている」と語った二階堂ふみ
「平和への願いが込められている」と語った二階堂ふみ

前作に続き、百美役を続投した二階堂は「この作品でパート2を…うまく言葉が出てこないんですが…」と恐縮しながら「お忙しいなか、こんな茶番に付き合っていただいてありがとうございます。申し訳ございません」と語り、周囲も大爆笑。埼玉解放戦線の仲間を引き続き演じた加藤は、「今日はどういう格好で来たらいいんだろうと思った時に、埼玉の格好をしようと思って。顔に泥を塗ってきました。いかがですか?」と尋ね、これには大野知事が「笑止千万!」とバッサリ。会場の笑いを誘っていた。

「顔に泥を塗ってきた」という加藤諒
「顔に泥を塗ってきた」という加藤諒

本作の企画を聞いた際、三日月知事は「『なんで滋賀県を巻き込むねん』という印象だった」と驚いたそうだが、滋賀に焦点を当てたことについて武内監督は「1作目は関東では大ヒットをしたけれど、関西の人にとっては埼玉がよくわからないのか、あまりヒットしなかったんです。『関西のほうでもディスってほしい』という声が多々あった」とコメント。三日月知事が「僕は言ってませんよ(笑)」と突っ込むなか、武内監督は「関西でこの話を作るなら、どこの県をメインにすればいいんだろうと。和歌山、滋賀、奈良に行って、現地のフィルムコミッションの方々に話を聞いた。するとどうやら滋賀が、埼玉的なポジションだということで。滋賀のフィルムコミッションの人から、『ぜひやってください。滋賀はいくらディスっても大丈夫ですから!』と熱烈なアピールがあり、滋賀でやらせていただくことになりました」と地元の人から背中を押されたという。


前作からディスられ続けている埼玉だが、大野知事は「埼玉県の知事としては、一度作品でディスられて、さらにまた。しかも今日来たらなんと顔に泥を塗って、埼玉ファッションだと。ちょっといい加減にしてほしいなと思う限りではあるんですが」と作品と加藤に抗議しつつも、「今回の作品も観させていただいたんですが、やっぱりクスクスと笑ってしまう。しっかりと埼玉愛の感じられる映画に仕上げていただいた。2作目をつくる勇気に、感謝をしたいなと思います」と目尻を下げていた。一方、「なぜ滋賀県に飛び火させるんだ」とこぼしていた三日月知事も、「映画を観てみると、琵琶湖に対する愛や、人の優しさ、とび太くん(滋賀県で全国一の設置数を誇ると言われている“飛びだし注意”の看板)の活躍など、いろいろなところに愛があふれていた。この映画を通じて、滋賀に対する誇り、愛情がまた湧けばいいなと。応援していきたい」と楽しそうに話していた。

みんなで埼玉ポーズ!
みんなで埼玉ポーズ!

武内監督は、「ありがたいです。お墨付きをもらったよう」と感激しきり。二階堂は「パート1もたくさんの方に観ていただいて、バカバカしいとか、壮大なおふざけだというご感想もいただいた」と素直に打ち明けながら、「分断や人と人の対立は、引いて見ると、こんなにもバカバカしいものなんだという、人と人の混じり合っていくことの大切さや、平和への願いを込めている作品でもある。この映画を劇場に観に来ていただいて、多くの方に楽しく、笑顔になっていただけたらと思います」と心を込めていた。

取材・文/成田おり枝

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