絵本型ケースに、アニメ&実写版を楽しめるセットも!ディズニー100周年記念パッケージを映画ライターが開封レコメンド - 4ページ目|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
絵本型ケースに、アニメ&実写版を楽しめるセットも!ディズニー100周年記念パッケージを映画ライターが開封レコメンド

コラム

絵本型ケースに、アニメ&実写版を楽しめるセットも!ディズニー100周年記念パッケージを映画ライターが開封レコメンド

先鋭的なクリエイティブ!『リメンバー・ミー』などピクサー5本のMovieNEXが「Disney100 エディション」に

創立100周年を迎えたウォルト・ディズニー・カンパニー。その根幹事業である映画、それもウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ(以下ディズニー)を主軸としたアニメーション映画の事業は、間違いなく世界中のアニメーションクリエイターを育てたと言っていい。その最たる例は、ピクサー・アニメーション・スタジオ(以下ピクサー)だ。アニバーサリーイヤーのMovieNEX限定エディションに、ピクサーの作品群も名を連ねているのは、もはや「ピクサーなくしてはディズニーも語ることができない」から。ディズニーとピクサーは最高の兄弟姉妹関係にあるのだから。長年ピクサーとディズニーを取材してきた筆者からすると、この関係ほどポジティブな相乗効果を発揮したものは見たことがない。

「リメンバー・ミー MovieNEX Disney100 エディション」と「モンスターズ・インク MovieNEX Disney100 エディション」
「リメンバー・ミー MovieNEX Disney100 エディション」と「モンスターズ・インク MovieNEX Disney100 エディション」撮影/當麻結菜 [c]2023 Disney/Pixar

ご存じの通りピクサーは、そもそもアニメーション専門のスタジオではなかった。ルーカスフィルムの特殊効果部門であるインダストリアル・ライト&マジック(ILM)の一部門として、数々の実写映画のCG、VFXを担当していたことからキャリアが始まる。1986年にILMから独立し、CGのソフトウェアを開発・販売する「ピクサー」として再出発。1991年のディズニー作品『美女と野獣』で、映像のルネッサンスとまで言われた劇場用アニメーションにおけるCG効果の開発などで名を挙げると共に、ディズニーとよきパートナー関係を結ぶことになったのだ。そう考えると、ウォルト・ディズニー・カンパニーの100年中、3割強程度もの時間を、ディズニーとピクサーは二人三脚したことになる。

ピクサーの名が一般に広く知られるようになったのは、1995年に発表し大ヒットを記録した『トイ・ストーリー』。その後の大ヒット、映画賞総なめの傑作の連発に関して言葉は必要ないだろう。圧倒的なブランド力を持ち始めたピクサーは2006年、様々な理由からウォルト・ディズニー・スタジオの子会社として、より深くディズニーとの協業を始める。

「リメンバー・ミー MovieNEX Disney100 エディション」をクリアケースから取り出す
「リメンバー・ミー MovieNEX Disney100 エディション」をクリアケースから取り出す撮影/當麻結菜 [c]2023 Disney/Pixar

この協業によって素晴らしい副産物が生まれた。ダイバーシティ・インクルージョンだ。家父長的価値観の強い古いおとぎ話の世界を題材にしてきたディズニーも、作品を時代と共にじわじわと変革してきたが、ピクサーはそもそもの出自が違う。彼らはテックカンパニーから始まった、最先端の技術と価値観を持ち合わせたスタジオ。造り手がいまを生きる人々だからこそ、常に「誰も取りこぼさない」ダイバーシティを意識したキャラクターとストーリーで魅了している。いい例は『リメンバー・ミー』(17)だろう。メキシコを舞台にしたラテンのカルチャー、「死者の日」の死生観など、大人でも理解が難しいそれらを子どもにもわかりやすいストーリーに昇華した作品だ。


特製アートカードを眺めているだけでも感動が甦ってくる!
特製アートカードを眺めているだけでも感動が甦ってくる!撮影/當麻結菜 [c]2023 Disney/Pixar

この作品が作られた2010年代のディズニー作品は『塔の上のラプンツェル』(10)、『ズートピア』(16)、『アナと雪の女王』などなど。MovieNEX限定エディションとしてリリースされたピクサーの代表作を改めて観ることで、ディズニーの変革、ピクサーとの協業の歴史をも理解することができるだろう。(よしひろまさみち)

ディズニー100周年記念パッケージには、もちろん今回紹介した作品以外のタイトルもラインナップされている。新たな装いとなった名作たちの記念パッケージをコレクションに加え、ディズニーと歩んできた思い出に存分に浸ってみてはいかがだろうか?

構成・文/サンクレイオ翼

ディズニー創立100周年記念パッケージの詳細はこちら

関連作品