出水ぽすかの美麗イラストから貴重な設定資料まで!「ワンダーハッチ」の世界を広げる圧巻の美術とこだわり|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
出水ぽすかの美麗イラストから貴重な設定資料まで!「ワンダーハッチ」の世界を広げる圧巻の美術とこだわり

コラム

出水ぽすかの美麗イラストから貴重な設定資料まで!「ワンダーハッチ」の世界を広げる圧巻の美術とこだわり

現実世界と異世界をつないで展開するオリジナルファンタジー・アドベンチャー大作「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」がディズニープラスの「スター」で独占配信中だ。空想好きな女子高校生が、落ちこぼれのドラゴン乗りの少年と運命の出会いを果たし、大冒険を繰り広げる本作は、現実世界を実写、異世界はアニメというハイブリッドな手法が特徴的だ。イマジネーションあふれる異世界パートはもちろん、実写パートでも凝ったビジュアルが味わえる。そんな本作の美術の見どころを、貴重な設定資料や場面写真と共に紹介しよう。

※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。

まずはこれまでの物語を振り返ろう。不思議な白日夢をよく見る女子高校生ナギ(中島セナ)の前に、異世界ウーパナンタから来たドラゴン乗りの少年タイム(奥平大兼)が現れる。彼はナギの世界に飛ばされた、英雄アクタ(新田真剣佑)を捜しに来たという。ところがウーパナンタとは、漫画家だったナギの母ハナ(田中麗奈)が生前に構想していた物語の舞台でもあった。ナギは親友ソン(エマニエル由人)と一緒にアクタ捜しを手伝うことにする。

ナギとタイムの出会いによって物語が大きく動きだす!
ナギとタイムの出会いによって物語が大きく動きだす![c] 2024 Disney

ウーパナンタ創造の“カギ”が垣間見えるナギの母、ハナの秘密の仕事部屋

本作のキーパーソンとなる、ナギの母で漫画家のハナ。メジャーな存在ではないが、コアなファンに支えられているという彼女は、取り憑かれたように異世界ウーパナンタの物語にのめり込み、やがてウーパナンタに意識を乗っ取られるかのように昏睡状態になってしまった。そんなハナの仕事場はシンプルで機能的。小物や花瓶がきれいに並べられている様子から、もともとは几帳面だった性格が伺える。

過去のハナの部屋のイメージボード。物は多いがきちんと整理整頓されている
過去のハナの部屋のイメージボード。物は多いがきちんと整理整頓されている[c] 2024 Disney

使っていた人物のキャラクターが見えてくるように、様々なこだわりが感じられる
使っていた人物のキャラクターが見えてくるように、様々なこだわりが感じられる[c] 2024 Disney

ハナの仕事部屋の奥にはもう一つ部屋がある。ウーパナンタを創造したアトリエだ。室内中に貼られているのは、ハナが描いたウーパナンタの人々やドラゴンなど生き物たち、生活用具から景観といった無数の設定画。そこには要点など、解説が書き込まれている。部屋の構造は天窓から光が射し込む屋根裏部屋で、壁を覆った本棚には小説を中心に様々な本が並び、備え付けの棚や床には漫画関連資料の段ボールが置かれている。

泡のような球体から次元を超えてタイムたちがやって来た
泡のような球体から次元を超えてタイムたちがやって来た[c] 2024 Disney


もともとは物置として使われていたようだが、ハナがウーパナンタを描くことにのめり込んで以降、“ウーパナンタ部屋”と化したようだ。部屋の片隅にはハシゴで登るロフトのような空間があり、現実世界にやって来たタイムの相棒のドラゴン、ガフィン(声:武内駿輔)が寝床にしていた。ちなみに、壁に貼られている絵は、本作でキャラクター原案&コンセプトアートを担当した、「約束のネバーランド」でも知られる出水ぽすか氏によるデザイン画やエンドクレジットでイラストを手掛けているノザキ氏のイラストとなっている。

壁一面に貼られた設定画や机の上にびっしりと置かれた小物などから、ハナが創作に没頭していたことがうかがえる
壁一面に貼られた設定画や机の上にびっしりと置かれた小物などから、ハナが創作に没頭していたことがうかがえる[c] 2024 Disney

イラストの横に解説が書き込まれているなど細かいところまで考えられていたことがわかる
イラストの横に解説が書き込まれているなど細かいところまで考えられていたことがわかる[c] 2024 Disney

頭の中にウーパナンタの世界感が降りてきて以降、夢でもその光景を見るようになったというハナ。部屋には彼女の夢日記も残されており、それによるとウーパナンタの夢は数日おきに断続的に見続けていたようだ。やがて、彼女はウーパナンタの具象化に取り憑かれていくのだが、圧巻は床に描かれた異世界の全体図。イメージボードでも空に浮かんだウーパナンタの大陸が描かれているが、完成した映像で床いっぱいに描かれているのは、ウーパナンタの“神”ピュトンピュトを中心に様々な人々や事象が書き込まれた“ウーパナンタ曼荼羅”。実は、物語の先の展開も記されているので、エピソードを重ねたあとに見返してみるのもおもしろいだろう(ネタバレはないのでご安心を)。

床絵もはっきりと描かれた奥の部屋のイメージボード
床絵もはっきりと描かれた奥の部屋のイメージボード[c] 2024 Disney

“ウーパナンタ曼荼羅”が床いっぱいに描かれている
“ウーパナンタ曼荼羅”が床いっぱいに描かれている[c] 2024 Disney

初めて入った屋根裏にはナギの知らない秘密が隠されていた――まさに、ハナの部屋は冒険ファンタジーの導入にふさわしい胸躍る“秘密の部屋”なのである。

「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」特集【PR】
作品情報へ