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変幻自在な俳優ユ・ヨンソクへインタビュー!最新主演映画『マイ・ハート・パピー』に込めた想い

インタビュー

変幻自在な俳優ユ・ヨンソクへインタビュー!最新主演映画『マイ・ハート・パピー』に込めた想い

『マイ・ハート・パピー』出演でユ・ヨンソクが手にしたかけがえのない幸福、そして自分自身の新たな発見

犬がただのペットではなく家族のようになった今日、一方で捨て犬は大きな社会問題となっている。特にパンデミック後、韓国では捨てられる犬の数が以前の6倍にも増加したというデータもある。本作への出演をきっかけに、捨てられた犬たちになにか手助けがしたいと思うようになったユ・ヨンソクは、実際リタという名の保護犬を新しい家族として迎え入れた。

俳優顔負けな犬たちの名演技にも注目
俳優顔負けな犬たちの名演技にも注目[c]2023. Yworks Entertainment Co.,Ltd. All rights reserved.

「別の出演作でつながりがあった団体のSNSに掲載されていた写真を見たのがきっかけで、リタと出逢いました。自分は元々寂しさをあまり感じない人間で、1人の時間をとても楽しんでいました。でもリタと家族になってからは、リタがいないと早く会いたくなったり、"リタがいなくなってしまったらどうしよう"と不安に駆られたりします。リタに頼ることが多くなったんですね」

愛犬のリタにはメロメロ!最近飼ってあげたのはレインコートだとか
愛犬のリタにはメロメロ!最近飼ってあげたのはレインコートだとか撮影/河内彩

そして、こうした自身の経験を踏まえながら、これから捨て犬を迎えたいと思う人へこんなメッセージを送る。

「捨て犬たちは大小の傷や心の傷、健康上の問題もあって、これから飼おうとする人は不安もあるかもしれません。でも、心に傷を持つ人間もそうであるように、関心と愛を与えることで克服できるのではないでしょうか。もちろんそのためにはお互いに時間が必要です。傷が癒える時間を待つ心の余裕があればいくらでも養子にできますし、私のように幸せな時間を過ごせるようになるので、勇気を出してほしいと思います」

犬と人との出逢いでミンスとジングクの心境にも変化が訪れる
犬と人との出逢いでミンスとジングクの心境にも変化が訪れる[c]2023. Yworks Entertainment Co.,Ltd. All rights reserved.


昨年俳優としてデビュー20周年を迎えるとともに、今年は40歳という節目の年となる。以前のファンミーティングでは、これまでのフィルモグラフィをファンがまとめて作ってくれたショートビデオが披露された。それを見たときのことを、「頑張ってきた自分をお疲れ様と褒めてあげたいですし、20年間の情熱をこれからも維持して精力的に活動しなければならないと思いました」と、今も感慨深く振り返る。これまで実に多彩な役柄を演じてきたユ・ヨンソクが、作品選びにおいて、最も大切に思っているポイントはなんだろうか。

「いつも自分がいままで見せたことのない新しい姿を見せられるように努力しています。それが俳優として持っている、私のビジョンの1つです。私が次はどんなジャンルの作品でどんな演技をするのか、ファンの方の好奇心をそそりたい気持ちもありますしね。褒められたキャラクターと似ているような役割ばかりを続けるというよりは、やったことのないキャラクターにチャレンジしていきたいです」

インタビューの最後、次回作の映画やドラマの予定を聞くと、「まだ多くはお伝えできないんですが」と笑顔を見せつつ、「最近お見せした(「運の悪い日」の)サイコパスとはまた違う姿でお目にかかれると思います」と明かした。ユ・ヨンソクの次なる"誰も見たことのない顔"に期待したい。

取材・文/荒井南


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