大迫力の1分間！『ネクスト・ゴール・ウィンズ』米領サモアチームの「シバタウ」披露シーンを独占公開

タイカ・ワイティティ監督が、第92回アカデミー賞脚色賞を受賞した『ジョジョ・ラビット』(19)の製作スタジオ、サーチライト・ピクチャーズと再タッグを組んだ最新作『ネクスト・ゴール・ウィンズ』(2月23日公開)。2014年にドキュメンタリー映画化もされた、奇跡の実話をベースにした本作から、サッカーの米領サモア代表チームが運命の試合を前に、迫力の「シバタウ」を披露する本編映像を独占入手した。さらに個性豊かで愛すべきチームの注目選手たちも紹介していこう。

選手たちの気迫に息を呑む！迫力の「シバタウ」は圧巻の一言

2001年、サッカーワールドカップ予選史上最悪の0対31という大敗を喫して以来、1ゴールも決められていない米領サモアチーム。次の予選が迫るなか、破天荒な性格でアメリカを追われたトーマス・ロンゲン(マイケル・ファスベンダー)がコーチに就任し立て直しを図るが、果たして奇跡の1勝は挙げられるのか。

鬼コーチ、トーマス・ロンゲン(ファスベンダー)の厳しくも愛のあるコーチングの末、互いに通じ合い、いまだかつてない成長を遂げた米領サモアチームが、ついにオセアニア・サッカー連盟(OFC)ワールドカップ予選の初戦で、トンガとの対決に挑むことに。本映像は、そんな彼らが試合開始前に一丸となって「シバタウ」(※気迫あふれる掛け声で自分たちを鼓舞し、対戦相手を圧倒する伝統的な儀式)を行うシーンだ。

ストライカーのジョナ(クリス・アロシオ)先導のもと、猛々しい雄たけびと共に力強くシバタウを披露する選手たち。ロンゲンが監督に就任するまでは想像することもできなかった彼らの真剣な眼差しと迫力に、選手たちだけでなく米領サモア・サッカー連盟のトップ、タビタ(オスカー・ナイトリー)らオーディエンスのボルテージもすでにマックスとなる。“1ゴール”という夢とプライドをかけた運命の一戦がいよいよ始まるが、果たして試合の結末はいかに。

米領サモアチームの注目選手を紹介！あなたの推しは？

本映像でも見て取れる通り、米領サモアチームの選手たちは個性あふれる面々ばかりであるが、今回は本作で特に注目したい3人にフォーカス。1人目は、タビタとルース(レイチェル・ハウス)の息子であるダル(ビューラ・コアレ)。彼は傑出したサッカー選手として恵まれた身体的特徴を備えているが、以前より相手選手に対し、闇雲にスライディングやダイビングをするという危険かつ独特のプレースタイルをもっており、ロンゲンからたびたび指導が入っていた。本映像ではシバタウを披露している最中も興奮を隠しきれない様子が捉えられている。そんなダルはこの試合で危険なプレーをせず、持ち前のポテンシャルを活かして、父の期待に応え活躍することができるのか。

続いて2人目は、ゴールキーパーのニッキー・サラプ(ウリ・ラトゥケフ)。サラプはキーパーとして高い能力を持ちながらも、米領サモアがオーストラリアの圧倒的なチーム力を前に、なすすべなく0対31で大敗した“伝説の試合”で、31回もゴールを許したトラウマを背負う。その呪われた経験からサッカーとは離れた生活を送っていたが、ロンゲンの後押しもあり、過去の屈辱を乗り越える絶好のチャンスと捉えて再び立ち上がりチームに合流した。果たしてトンガ戦ではチームの守護神としてゴールネットを守りきり、1ゴールに貢献できるのか。

3人目はランボー(セム・フィリポ)。地元の警官である彼は、島のパトロール中にロンゲンから類稀なキック力を見込まれ、チームの仲間になった。一際大きな体で、島の誰よりもおおらかな心をもったランボーは、対戦相手のトンガチームから挑発的に放たれた歓迎の言葉も、本心で言われていると勘違いし、真正面から受け止めて喜んでしまうというお茶目な一幕も見せる。ランボーの存在感から目が離せなくなること間違いなしだ。

ほかにもバラエティ豊かなチームメイトであふれる米領サモアチームでは、きっと惹かれる“推し選手”を見つけられるはず。彼らがこの一戦でどのような試合運びをするか、特徴を生かした活躍シーンにもぜひ注目してほしい。

ワイティティ監督らしい独自のユーモアと、米領サモア人ならではの温かさに胸を打たれるヒューマンドラマ『ネクスト・ゴール・ウィンズ』。思い切り笑って、思わず涙する感動の物語を劇場の大スクリーンで堪能しよう。

文/山崎伸子