「軍隊が必要とされない世界に生きたい」女戦士の素顔とは?ガル・ギャドット『ワンダーウーマン』を語る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「軍隊が必要とされない世界に生きたい」女戦士の素顔とは?ガル・ギャドット『ワンダーウーマン』を語る

映画ニュース

「軍隊が必要とされない世界に生きたい」女戦士の素顔とは?ガル・ギャドット『ワンダーウーマン』を語る

女性ヒーロー映画のみならず、アメコミヒーローの単独デビュー映画としても歴代記録を更新するなど、全米で社会現象を巻き起こした話題作『ワンダーウーマン』が、いよいよ公開された。

本作は、女性だけの島で育った好奇心豊かなプリンセス・ダイアナが外の世界を知り、第一次世界大戦を背景に、人々の争いを止めるため、最強の女戦士ワンダーウーマンとして立ち上がる姿を、女性監督ならではの視点を交えながら、骨太に描いている。

主人公のワンダーウーマンを演じたガル・ギャドットは、182センチの長身に加えて、小さな顔に長い手足がトレードマーク。その美貌とスタイル、卓越したアクションの秘密を、ガル本人に尋ねてみた。「私が子供の頃には、ワンダーウーマンは既に有名だったから、彼女は昔からなじみ深いキャラクターだったわ。女性のスーパーヒーローが登場する物語を語るには、今ほど完璧なタイミングはないと思うの」

『ワンダーウーマン』は、今までになかった女性監督、女性主演のヒーロー映画として、大きな話題を呼んでいる。男性社会であるハリウッドの中で生きていくというのは、どんな事なのだろう。

「私はいつも、女性が置かれている現状を“水が半分も入っているコップ”だと考えるの。つまり、達成されていないことを振り返るのではなく、成し遂げられている方に目を向けるようにしているわ。どちらかの性別がもう片方よりも優れているというのではなく、重要なのは平等であるということなの」

彼女は、ワンダーウーマンの並外れたアクションを表現するため、毎日2時間のジムトレーニング、2~3時間の乗馬練習、そして武術の練習を2時間というハードなメニューを約半年間、週6日にわたって実践し、劇中のハードなアクションのほとんどをスタントなしで演じた。

「映画の準備で週に5日や6日、撮影中には毎日ワークアウトしていたわ。すごく集中的にやったから、終わってからはお休みを取ったわ。ワークアウトは毎回やることを変えるんだけど、今はピラティスをやっているわ。私はパドルボーディングが好きなの。とにかく海が大好きなのよ!」

ガルは、そんな過酷な撮影をしつつ、家庭では2人の子供を育てる母親でもある。出産を経験し、育児をしながらもなお、プロポーションを維持するコツはあるのだろうか。「その質問はしょっちゅう受けるけど、私はごく普通の人なのよ(笑)でも、たくさんお水を飲むようにして、健康的なものを食べるように心がけているの。前向きでいるようにして、いつも物事の明るい側面を見るようにしているの。でも、秘訣という程のものはないわ!」と明るく笑い飛ばした。

イスラエル出身の彼女には、2年間の兵役の経験がある。『ワンダーウーマン』は、第一次世界大戦を舞台にしているが、彼女自身は軍隊についてどのように考えているのか問いかけると、言葉を選びながら慎重に切り出した。「そうね。私は、私を含めたみんなが、軍隊が必要とされない世界に生きることが出来ればいいのにと思っている。みんな同じことを望んでいると思うわ。だから私は、何のためであれ『なぜ戦うの?』と思う。でも残念なことに、そういう訳にはいかない。特にイスラエルでは、兵役はみんなが経験しないといけない義務で、だから私もやらないといけなかったの」。そう語る彼女は、まさに映画の中で演じた、平和を願うワンダーウーマンそのもののように思えた。

本作が驚異的なヒットを記録する中、年末に公開されるDCユニバースの次回作『ジャスティス・リーグ』は先日クランクアップを迎えた。今後のシリーズの展開については「(ワンダーウーマンのキャラクターには)まだ多くのことが語るべき事があると思うわ。私たちは今作で、彼女がどうしてワンダーウーマンになったのかという、物語の土台を作った。でも、まだ掘り下げていないことがたくさんあるのよ」と、意味深な微笑みを浮かべながら話してくれた。

ところで、ガルはあの有名な「世界で最も美しい顔」で、第2位に選ばれたことがある。どう感じているのか尋ねると、困ったように笑いながらも答えてくれた。「それはとても嬉しいわ。なんて答えればいいのかわからないけど…とても嬉しいわ(笑)」。【取材/文・MovieWalker】

作品情報へ

関連作品