小泉今日子、加藤浩次が参戦『室井慎次生き続ける者』ポスタービジュアルはなにを物語る？

柳葉敏郎を主演に迎え、2部作で描かれる「踊る」シリーズ最新作『室井慎次敗れざる者』(公開中)、『室井慎次生き続ける者』(11月15日公開)。このたび『室井慎次生き続ける者』の新キャスト、最新劇場予告、ポスタービジュアルが解禁された。

1997年放送の連続ドラマ開始以来、社会現象を巻き起こした「踊る」シリーズ。テレビシリーズ放送後、1998年に『踊る大捜査線 THE MOVIE』が公開されると、興行収入100億円超えの大ヒットを記録。2003年公開の映画第2弾『踊る大捜査線　THE MOVIE2　レインボーブリッジを封鎖せよ！』では、興行収入173.5億円を記録し、20年以上経ったいまもなお、実写の邦画作品における興行収入記録の頂点に君臨している。これまでに公開した映画シリーズ6本の累計興収は、487億円、累計動員数3598万人超えとなった。

すでに上映中の『室井慎次敗れざる者』の後付け映像でも明らかとなったのが新キャスト。「事件の被害者家族、加害者家族を支援したい」という想いで、少年たちと穏やかに暮らす室井慎次(柳葉)は、他殺と思われる死体の第一発見者となる。その死体は、かつて室井が捜査副本部長として担当した、レインボーブリッジ事件の犯人だった。

『室井慎次敗れざる者』で明かされたのは、リク(前山くうが、前山こうが)の父親、柳町明楽役の加藤浩次。刑期を終えて出所した父親の柳町に、里親の室井が凄まじい勢いで詰め寄っていく。すべてはリクを守るためで、雪のなか、2人の親が、険しい表情で対峙する。さらに、不気味な笑顔を浮かべ、怪しい動きを見せていた日向杏(福本莉子)とガラス越しに対面するのは、最悪の犯人と言われた猟奇殺人犯、日向真奈美役の小泉今日子だった。

「お前たちは大人になる、そこから先は自分の足で歩いていくんだ」、「生きる力を持て」と、映像の後半では、事件の喧騒から一転し人生の先輩として子どもたちに生き方を説く室井の姿が捉えられている。

さらに、『室井慎次生き続ける者』の最新ポスタービジュアルも解禁された。長い警察キャリアで蓄積した経験と苦悩、歴史の深さを感じさせる眉間、どこか感傷的でいて真っすぐな、穏やかながら秘める熱い想いが感じられる目。これまで室井の姿が少しずつあらわになってきたが、今回のポスターでは、ついに室井の顔が解禁された。

ポスターに添えられたのは、『踊る大捜査線　THE MOVIE2　レインボーブリッジを封鎖せよ！』で室井が放った「現場の君たちを信じる」という言葉。穏やかとも険しいとも取れる、達観したような表情を見せる室井を、様々な事件を捜査してきた警察時代の自分と、本作で絡むたくさんの人物が取り囲う。

最新予告、最新ポスターやチラシは、10月11日より、全国の映画館(一部劇場をのぞく)に順次掲出中。現在上映中の『室井慎次敗れざる者』を、引き続き楽しんでほしい。

文/山崎伸子