カレーのプールにドボン!?謎のYouTuber“おわりたいちょー”って?
いまやすっかり職業として認知されつつあるYouTuber。2017年4月にソニー生命保険が実施した「中高生が思い描く将来についての意識調査2017」では、男子中学生の「将来なりたい職業」としてYouTuberが第3位にランクインした。そんな子どもに人気のYouTuberが、11月18日(土)公開の映画『全員死刑』にも登場する。
本作は福岡県大牟田市で2004年に発生した強盗殺人死体遺棄事件(通称、大牟田4人殺害事件)の実行犯の獄中手記をもとにしたノンフィクション「我が一家全員死刑」をモチーフにした実録犯罪映画。端正なマスクと個性的な演技で『帝一の國』(17)、『トリガール!』(17)などの話題作に立て続けに出演した間宮祥太朗演じる主人公タカノリが、家族や恋人を守るために無軌道な殺人に身を投じる。
計4人が次々殺された残忍さと、殺害に関与した家族4人に死刑が言い渡されるという前代未聞の判決から、日本犯罪史上類を見ないケースとして注目された大牟田4人殺害事件。ことの重大さとは裏腹に、映画は異様なハイテンションで貫かれ、実話誌を映像化したような極彩色の猥雑さに満ちている。
また主人公一家が無計画に犯行を重ねていく様子は時にコミカルさも感じてしまう。そんな映画の雰囲気を象徴するような殺人事件の被害者となるのは、自らを“おわりたいちょー”と称するチャレンジ系YouTuber。カレールーで満たされたビニールプールに入る姿を撮影中、タカノリにタオルで首を絞められるという酷い目に…。この名前と動画でチャレンジしている内容のバカバカしさは、実在の人気YouTuber“はじめしゃちょー”を彷彿させる。
実在の“はじめしゃちょー”から劇中の“おわりたいちょー”を着想したと思わせるネーミングセンスと、悲惨な殺され方には思わず「監督はYouTuberに恨みでもあるのか?」と思ってしまうほど。見る者の倫理観を挑発するようなハイテンション実録犯罪映画の全貌は、ネットではなく映画館で確かめて!【トライワークス】