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キャスティング権も!“プロデューサー”スティーヴン・キング、『ダークタワー』に込めた強い思いを明かす

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キャスティング権も!“プロデューサー”スティーヴン・キング、『ダークタワー』に込めた強い思いを明かす

世界中で大ヒットを収めているホラー映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(17)をはじめ『シャイニング』(80)、『スタンド・バイ・ミー』(86)、『ショーシャンクの空に』(94)など、執筆した小説が次々と映画化される作家、スティーヴン・キング。今回、彼が1970年代から継続的に執筆し、構想から30年をかけて完結させたシリーズの映画映画化『ダークタワー』が2018年1月27日(土)に公開となる。

本作は、すべての世界を結び付け、平和を保っている塔=ダークタワーを巡り、塔を守る使命を負った戦士“ガンスリンガー”と、塔を破壊しようとする“黒衣の男”が、現実世界と別次元に存在する“中間世界”を股にかけ、激しい戦いを繰り広げるキング作品の映画化史上初の本格アクション大作だ。

キングは本シリーズについて「『ダークタワー』の文章を書き始めたのは、大学を卒業してすぐだった。そのとき『これは本当に長くてエキサイティングな物語になるかもしれない。挑戦してみたい』と思ったんだよ」と執筆をはじめた当時を振り返り「私の作品の中で、最も長い時間をかけて情熱を注ぎ、創作エネルギーを費やした作品だ。もう70歳になろうとしている私が、長い間執筆し続けてきたわけだから、これが私にとって確かな代表作といえるんだよ」と語っている。

今回キングは、自ら“ライフワーク”と称する本シリーズへの思い入れの強さもあってか、初めて自身の作品の映画化にプロデューサーとして参加。本作の監督を務めたニコライ・アーセル監督に、アイディアが書かれたメモを提供することで、脚本作りにも直接関わったという。「採用されるメモもあれば、そうでないものもあった。全体としては、彼のドアはいつでも僕に向かって開いていたよ」。

彼がプロデューサーとして唯一心掛けたことは“小説を支持しているファンを大切にする”ことだったそうだ。幼い頃からキングの作品に影響を受け、特に「ダークタワー」シリーズに感化されたという熱烈なキングファンのニコライ監督。そんな彼に対してキングは「『ダークタワー』シリーズは作者である僕にとってはもちろん、ファンにとっても思い入れがある作品なんだ。だからこそ僕は、原作者としての立場をなるべく濫用しないようにしていたんだ」と、ファンでもある監督の意見を尊重しながら、本作に関わるようにしていたことを明かした。

キングは本作のキャスティングを決める権限も持っていたという。それは「ダークタワー」シリーズの主人公“ガンスリンガー”が原作ファンの間でアイコン的存在となっており、彼の一声が必要不可欠とされていたからだ。 しかし、ニコライ監督から第一候補者として、イドリス・エルバの名前を聞いたキングは「『イエス』と言うだけですんだよ。監督がまったく新しい“ひねり”を加えてくれたんだ。他にもいろいろ違った方法で映画化できただろうけれど、僕はこの作品に満足しているよ」と太鼓判を押した。

文/編集部

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