アダム・ドライバー「スター・ウォーズ」伝説カップルの息子役は「シュールな経験!」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
アダム・ドライバー「スター・ウォーズ」伝説カップルの息子役は「シュールな経験!」

インタビュー

アダム・ドライバー「スター・ウォーズ」伝説カップルの息子役は「シュールな経験!」

全世界待望の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』がいよいよ12月15日(金)より公開となる。多彩なキャラクターたちもシリーズの大きな魅力だが、そんな中、今作でも重要なキャラクターになると予想されるのが、ハン・ソロとレイア姫の息子カイロ・レンだ。

前作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』において“ハン・ソロの殺害”という、とんでもない衝撃を観客に与えたカイロ・レン。彼の心模様が気になって仕方がない!演じるアダム・ドライバーを直撃し、カイロ・レンについて。両親を演じるハリソン・フォード、キャリー・フィッシャーへの思いを明かしてもらった。

フォースを覚醒させたレイ(デイジー・リドリー)と、ダース・ベイダーを継ごうとするカイロ・レン。本作では、“伝説のジェダイ”ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)も登場し、彼らが直視することとなる光と闇のドラマが映し出される。スター・ウォーズ史上“最大の衝撃作”ともウワサされるが、アダムは「フレッシュだった」とライアン・ジョンソン監督が手がけた脚本の印象を吐露する。

「今までのシリーズでは、見たことのないような展開だった。衝撃というよりは、フレッシュだったね。単に驚かせようという展開ではなく、そこには立体的に掘り下げられたキャラクターたちが描かれていたんだ」とアダム。シリーズで綴られる物語の強みを「普遍的なものがあって、それぞれのキャラクターにどこか共感できるところがあるという点」と分析するが、“父親殺し”の罪を背負ったカイロ・レンについてはどう感じているだろうか。

「カイロ・レンが実の父親を殺したという事実について、その心理的側面をライアン監督は決して無視することができなかった。それがこの人物にどのように影響するのかという意味でね。それにある意味、その事実がよりリアリティを根強いものにしているんだ。あの出来事が起こったということは否定できないのだから、カイロ・レンもそれを無視することはできないし、実はそのことが彼の状況をよりリアルなものにしている」とカイロ・レンの弱さ、孤独、闇にもリアリティを感じたという。

「ライアン監督は人間の曖昧さ、危うさを描くことにとっても長けているんだ。曖昧さを描くということは、観客の知性を信じるということでもあるしね」とライアン監督にも信頼たっぷりで、「この世界には、特に僕ら人間の心の中にはグレーな部分がたくさんある。そこがこのキャラクターを演じる上でとても興味深い部分だし、僕はそれを楽しんでいるよ」とカイロ・レンを演じることを大いに楽しんでいる。

「スター・ウォーズ」シリーズで鍵となる人物に抜擢となったアダムだが、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙-サイレンス-』、スティーヴン・ソダーバーグ監督の『ローガン・ラッキー』に出演するなど、今や巨匠に愛される売れっ子俳優となった。「限界をさらに超えていこうとする人たちと、最高の仕事をしたい。そういう人たちに出会えているから、僕は本当にラッキーだよ」と向上心と感謝を忘れず、役者道を突き進んでいる。

そんな中「ハン・ソロとレイア・オーガナの息子、そしてダース・ベイダーの孫という役は、改めてどんな経験になっている?」と聞いてみると、「とてもシュールな経験だよ。子どもの頃から見て育ったキャラクターが親だなんてね!その物語の中枢に自分がいるというのは、非常にシュール」とニッコリ。

ハン・ソロ役のハリソン・フォード、レイア役のキャリー・フィッシャーと過ごした時間もかけがえのないものとなった。「今回、キャリー・フィッシャーと一緒に登場する場面があるかはわからないけれど。舞台裏で見た彼らのことで言えば、ハリソンもキャリーもこれ以上にないくらい寛容な人たちなんだ。それはマークもそう。ベテランの彼らだけれど、現場にやってきて動きを確認して、サッとやって帰るなんていうことは決してない。仕事に対してものすごく若々しい理念を持っていて、物語をよくするための努力や僕たちへの支援を惜しまないんだ」。

「彼らを見ていても思うのは、俳優というのは『これですべて理解できた』『こういうものなんだ』と思えるような仕事ではないということ。どんなに履歴書に書くことが増えても、どんな経歴ができたとしても、寛容さを持つことが大切なんだと学ばせてもらっているよ」。

取材・文/成田 おり枝

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