イタリア語字幕の欠点って? 〜ファーイースト映画祭5日目レポート|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
イタリア語字幕の欠点って? 〜ファーイースト映画祭5日目レポート

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イタリア語字幕の欠点って? 〜ファーイースト映画祭5日目レポート

4月28日から東京でもイタリア映画祭が始まった。既に招待作品のチケットは完売しているとか。イタリアでは日本をはじめとするアジアの映画が、日本ではイタリアの映画が、それぞれ上映され、お互いの国が映画を通じて交流しあえるのは喜ばしい限りだ。

ところで、イタリアで上映される外国映画は、ほとんどが吹替版であることをご存じだろうか。ハリウッドなどの大型作品の一部は、オリジナルで上映され、イタリア語字幕がつくこともあるが、それもごく少数。理由は簡単。吹替で見る方が楽だから。イタリア語字幕をつけると、長すぎて場面の切り替わりまでにすべての字幕についていけず、従って途中からストーリーについていけない、なんてことにもなりかねないからだ。

今日5日目、映画祭で上映された中国映画『The Message』もそんな作品だった。第二次世界大戦を舞台とした推理サスペンスなのだが、オリジナルの中国語のセリフがとても速く、イタリア語の字幕もものすごいスピードで出てくるため、追いつけない! 残念ながら、ほとんどあらすじがわからず仕舞いだった観客も多かったはずだ。

『Gallants』は香港映画のアクションコメディー。歴代香港の格闘技系の映画が一つに凝縮されているような映画だ。洗練された技で優雅な戦い方を披露する。アイデアにあふれ、最大限に魅力を発揮している。昨日上映された『Little Big Soldier』(ジャッキー・チェン主演)と比較しても、時代劇、現代と設定に違いがあるものの、遜色なく楽しめる。

ほか、この日は小林武史監督の『BANDAGE バンデイジ』(10)も上演された。明日は“ホラーの日”。毎年、映画祭の中盤にはホラー作品が上映されている。【現地取材:Marco Sottile / 翻訳・編集:真野香理】

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