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ピーター、現代の芸能界に苦言「危なっかしいほうがおもしろい!」

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ピーター、現代の芸能界に苦言「危なっかしいほうがおもしろい!」

60年代のフランスで社会現象を巻き起こした実在の歌姫、ダリダの激しくも美しい生き様を綴った『ダリダ〜あまい囁き〜』(5月19日公開)のトークイベントが16日、東京・神楽座で開催。本作の宣伝大使を務めるピーターがゲストとして登壇し、現代の日本の芸能界に物申した。

アラン・ドロンとのデュエットでも知られているダリダは、エジプトの首都カイロでイタリア移民の家系に生まれ、パリで歌手としての輝かしい成功を収めた。しかし私生活では数々の恋愛に悩み、愛した男が3人立て続けに自殺してしまうという悲劇に見舞われたダリダ。本作では愛を求め、ステージの上で輝き続けた彼女の波乱に満ちた54年の生涯を描きだしていく。

音楽に合わせて軽快なステップを踏みながら登場したピーターは、本作を観た感想を訊かれると「久々に興奮しました」と息を漏らす。「男にこんなに振り回されても、最後目を閉じるまですばらしい歌声を残してきた彼女は、生き様が仕事になっている。明るく歌えば歌うほどせつなく感じて泣きましたね」とダリダの生き様に心奪われた様子のピーター。

さらに「あまりシャンソンというイメージがダリダにはなくて、エディット・ピアフとは対照的なシャンソンを歌う感じ。改めて気付かされることがたくさんありました」と歌手としての一面を垣間見せたピーターは「その時代のファッションとか時代背景とか、車も観ていてワクワクしました」と、多様な楽しみ方ができることも明かした。

そんななか、劇中で描かれるスキャンダラスな芸能界の様子と現代の日本の芸能界を比較し「品行方正なのが芸能人みたいな風潮になってきてつまらない」ときっぱり。「昔はみんなやんちゃで、危なっかしいけど作品はすばらしいなというものが多かった。芸能人は危なっかしいほうがおもしろいし、そういう中で作品が潤っていくの」と苦言を呈す。そして「フランスとかイタリアとかはいまでもやんちゃだし、政治家もやんちゃ。日本の政治家なんて、口曲げて怒鳴るだけですからね」と微笑んだ。

今年の秋で芸能生活50周年を迎えるピーターは毎日Instagramで“バカ笑い”をテーマにした投稿をしたり、ブログを頻繁に更新したりするなどパワフルさを保ち続けている。その秘訣について訊かれると「自分を好きになることかな」と持論を展開するピーター。

「自分を褒めてあげる自分がいないとツラいですよね」と語り、男性からの愛を“ごほうび”として生きたダリダに対して「私の“ごほうび”は家ですかね。家に帰ったときのオフ感を求めています」とコメント。そして「昨日まで奄美大島に行ってきたんですが、奄美すごく良いの!」と、離島願望があることを明かし場内を沸かせた。

文/久保田 和馬

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