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妻夫木聡がイメチェン!金髪の殺人犯に扮する主演作『悪人』が完成

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妻夫木聡がイメチェン!金髪の殺人犯に扮する主演作『悪人』が完成

映画『悪人』(9月11日公開)の完成報告会見が都内で行われ、主演の妻夫木聡や深津絵里、岡田将生らが登場。本作で初の犯罪者役を演じた妻夫木をはじめ、キャスト、スタッフが映画にかけた思いを語った。

『フラガール』(06)の李相日監督が、吉田修一の話題作を映画化した本作。ひとりのOL(満島ひかり)が殺害され、当初事件は大学生(岡田将生)の犯罪と思われるが、やがて土木作業員・清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上する。祐一は光代(深津絵里)を連れて、警察の目から逃げるように車を走らせる。次第にふたりはお互いに強く惹かれ合っていく。

原作に惚れ込んだ妻夫木は、「当たって砕けろ」という気持ちでマネジャーに頼んで主演の座を獲得。金髪に染め上げ、初の犯罪者役に挑んだ。「演じた祐一に少しでも近づこうと、祐一が育った長崎へ1人で行ってみたり、土木作業のアルバイトもしてみました」と今回の役に対する熱い思いを語った。

本作が、妻夫木との3度目の競演となった深津絵里は、「妻夫木さんはすごい集中力で自分を追い込んでいて、私はそのエネルギーを借りてお芝居していた気がします」と撮影現場での妻夫木を絶賛。これに妻夫木は「感無量です。いつも抱きしめるように向かい入れてくれる深津さんがいたからこそ、鬼のような監督の演出に耐えられたのかも(笑)」と息の合ったコンビぶりを披露した。

また、劇中で妻夫木の祖母役を演じた樹木希林は、「悪人」という映画のタイトルにちなみ、自身が悪人だったエピソードについて質問され、「私の存在そのものが悪人。でも自覚してるうちはまだいい。知らないうちに悪になるのは恐い」と悪に対して鋭いコメントを発した。

本作は、殺人犯である主人公・祐一はもちろんだが、彼がなぜ殺人を犯したのかなど、謎に包まれたストーリーの中で、本当の悪について問いかける。妻夫木は「日頃、自分の感覚だけで物事の善し悪しを決めているけど、祐一はその狭間にいる。僕は祐一を通して、今までとは違う自分と向き合いたかったのかもしれない」と語った。

昨年、大河ドラマ「天地人」で経験と実力を重ねた妻夫木が、これまでの好青年というイメージから脱した『悪人』。本作は、彼の俳優としての新しいスタートとなる記念すべき作品となるだろう。今までにない妻夫木の登場を待ちわびてほしい。【取材・文/鈴木菜保美】

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