志尊淳がストイックな役への向き合い方を語る「悩んでいる暇なんてない」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
志尊淳がストイックな役への向き合い方を語る「悩んでいる暇なんてない」

インタビュー

志尊淳がストイックな役への向き合い方を語る「悩んでいる暇なんてない」

『走れ!T校バスケット部』の主演を務めた志尊淳
『走れ!T校バスケット部』の主演を務めた志尊淳

NHK連続テレビ小説「半分、青い。」で演じたゲイの美青年ボクテ役も記憶に新しい志尊淳が、実話に基づいた同名小説を実写映画化した『走れ!T校バスケット部』(11月3日公開)に主演。18年のブレイクスルー俳優との呼び声が高い志尊にインタビューし、そのストイックで真摯な役への向き合い方について話を聞いた。

佐野勇斗ら同世代俳優とのチームプレイで得たものとは

志尊が演じたのは、バスケットボールの強豪校で活躍するも、陰湿ないじめに遭い、T校に編入した田所陽一役。「もうバスケはやらない」と誓った陽一だったが、連戦連敗の弱小バスケ部に入ることとなり、そこで出会った仲間たちと共に、全国大会を目指していく。

志尊が心惹かれたのは、まさに“事実は小説より奇なり”の物語だ。「弱小バスケチームが全国大会を目指すという、夢のある話。一見フィクションだと捉えられがちな物語ですが、リアリティをもって等身大で表現できたら、なにか伝えられるものがあるんじゃないかと思いました」。

志尊は、バスケットボールの花形選手という“陽”な部分と、いじめを受けて葛藤する“陰”の部分を併せ持つ陽一役に対して、丁寧にアプローチしていった。「高校生で同じ悩みを抱えている人もいるんじゃないかと思います。僕が一番大事にしたいと思ったのは、葛藤する気持ちをしっかりと表現すること。きれいごとで済ませたくない部分を繊細に演じられたらと思いました」。

新たな仲間たちとの出会いが、再び陽一をコートへ駆り立てる
新たな仲間たちとの出会いが、再び陽一をコートへ駆り立てる[c]2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

バスケットボール部の仲間を演じたのは、佐野勇斗、戸塚純貴、佐藤寛太、鈴木勝大、西銘駿、阿見201、マネージャー役に早見あかり。メガホンをとったのは、『今日、恋をはじめます』(12)や、『青夏 きみに恋した30日』(18)など、青春ラブストーリー映画で知られる古澤健監督だ。

「僕らのほとんどが、バスケをしたことがない状態から練習して上手くなっていきました。その過程での奮闘、自然体の空気感を撮りたいと、古澤監督は言っていました。ある種、フェイクドキュメンタリー的な作品になったと思います」。

実際、チームプレイをしていくと、パスの仕方1つをとっても、それぞれの人間性が見えてくると志尊は言う。「一緒にきつい練習をし、苦楽を共にすることで感じられるものは大きかったです。僕ができることといったら、練習が終わったあとに『このあと、ご飯に行こうか?』と声をかけることだけでした」。

【写真を見る】志尊淳と竹内涼真の共演シーンはこちら
【写真を見る】志尊淳と竹内涼真の共演シーンはこちら[c]2018「走れ!T校バスケット部」製作委員会

本作には、『帝一の國』(17)などで志尊と共演した竹内涼真と千葉雄大が、先輩と先生役で友情出演している。「バーチー(千葉)とは、撮影の前日にみんなでごはんに行きましたが、聖母のように穏やかな表情で、僕らの話を聞いてくださいました。涼くん(竹内)とは一緒に会話をするシーンがあり、休憩時間は他愛もない話をしていました。2人とも、現場に入ってくるとその場の空気がガラッと変わるんです。バーチーが先生で、涼くんが先輩という関係性はすごく不思議な感じがしましたが、2人が現場にいい風を吹かせてくれました」。

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