リンダ・ハミルトン復帰の続編も今年全米公開!『ターミネーター2』の“革命”を振り返る
言わずと知れたアーノルド・シュワルツェネッガーの代表作『ターミネーター2』(91)。『T2』の愛称で親しまれる本作の“正統な”続編『ターミネーター:ダーク・フェイト(原題)』が、シリーズを離れていたジェームズ・キャメロン&リンダ・ハミルトンの復帰と共に11月1日(金)に全米で公開を予定している。そこで今回は、いま何かとアツいこの作品を改めて振り返っていきたい。
『T2』の前に、まずは、『ターミネーター』(84)を簡単におさらい。人類と機会が戦争を繰り広げる近未来。人工知能「スカイネット」率いる機械軍は、人類の攻勢の前に敗れそうになると、人類のリーダーであるジョン・コナーの母親サラを、彼が誕生する前に抹殺するため、1984年のロサンゼルスに殺人アンドロイドT-800を送り込み…というストーリー。製作費わずか640万ドルという低予算映画だったが、8000万ドル近くの興収を叩き出す大成功を収め、続編が作られることになった。
1作目に引き続きジェームズ・キャメロンがメガホンを握った『T2』は、前作から10年後の世界を舞台に、サラの息子ジョンが最新式のターミネーターT-1000に命をねらわれるというもの。10年前に破壊されたT-800と同じモデルを、未来のジョンが彼の命令を聞くように再プログラムしたターミネーターが現在に送られ、ジョンやサラの味方として、T-1000と熾烈な戦いを繰り広げてゆく。
前作で主人公を恐怖のどん底に突き落としたT-800が、敵から味方になるという立場の変化により、ターミネーター同士の戦いという、よりド派手なアクションが描かれるようになるのだが、その描写を支えたのが最新鋭の技術だ。1億ドル以上という莫大な予算が投じられた本作では、当時はまだ黎明期だったCGによる視覚効果を存分に駆使し、T-1000の液体金属のボディや、燃え盛る炎からT-1000が出てくるカットなど、これまでは描くことのできなかった映像表現を実現。映像の可能性を一気に広げた、革新的な作品となったのだ。ちなみに4Kレストア版のBlu-rayには、当時どれだけ本作が革新的な試みだったのか、CGを手掛けたスタッフやキャストが証言するコメンタリーも収録されているので、こちらもぜひチェックしてみてほしい。
また『T2』で印象的なのが、非力なウェイトレスから筋肉ムキムキな姿へと華麗なる変貌を遂げたサラ。来たる核戦争を阻止するため、前作以降、自らを鍛え、銃器の扱いもバッチリの戦士となっているのだが、これは実はリンダの「キャラクターの印象を変えたい」というアイデアがきっかけだったそうで、特典には、トレーニングの様子なども収録されている。
期待に胸がふくらむ最新作『ターミネーター:ダーク・フェイト(原題)』では、そんな彼女をはじめ、T-800がどのような立場で描かれていくのかも気になるところ…。まだストーリーについてはいっさい語られていないため、ひとまず『T2』を観直して心の準備をしてみては?
文/トライワークス
(2枚組) 発売中
価格:6,800円+税
発売・販売元:KADOKAWA
■ターミネーター2 4Kレストア版
Blu-ray 発売中
価格:4,800円+税
発売・販売元:KADOKAWA