初来日に興奮!M・フランマルティーノ監督「映画の神様の祖国に来られたことに感激」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
初来日に興奮!M・フランマルティーノ監督「映画の神様の祖国に来られたことに感激」

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初来日に興奮!M・フランマルティーノ監督「映画の神様の祖国に来られたことに感激」

本年度カンヌ映画祭・監督週間で、回を追うごとに会場に観客が殺到したミケランジェロ・フランマルティーノ監督の長編第2作『四つのいのち』(2011年春公開)。同作の公開に先立ち10月24日、開催中の東京国際映画祭のnatural TIFF部門で公式上映され、ミケランジェロ・フランマルティーノ監督がTOHOシネマズ六本木ヒルズでの上映後のティーチインに出席した。

南イタリア・カラブリア地方を舞台に四つの生命を描き出した本作。山村に生きる、年老いた牧夫のエピソードを皮切りに、彼の死後生まれる仔山羊、迷子になった仔山羊が身を寄せる樅の大木。村の祭りのために切り倒されたその大木は、祭りが終わると姿を変えて木炭に。自然界の四つの生命を通して語られる、1つの魂の物語が一切のセリフを廃し、静ひつで美しい映像の中で綴られていく。

今年のカンヌ国際映画祭で大きな話題となったこともあり、会場には多くのファンが詰めかけ、たくさんの質問が監督に投げかけられた。1人の観客からイタリア語で質問をされると、監督は「すごくイタリア語がうまいですね。実は僕も日本語がうまいんですけど、通訳がいるので今回はイタリア語でしゃべります」と冗談を飛ばし、気さくな一面を見せた。その一方で、作品の1つのテーマである「輪廻転生」について質問が及ぶと、「四部構成になっているが、1つの魂が四つの形に生まれ変わる、ということを描いている。日本には輪廻転生という考え方が認知されているが、西洋にもそういう考えがある」と真摯に答え、観客の興味を引き寄せた。また、「まるで『映画の神様』が宿っているような作品」との感想を受けると、監督は「私にとって“映画の神様”とは小津(安二郎)のことです。彼の祖国に来れて本当に感激している」と今回の初来日に興奮の様子だった。【MovieWalker】

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