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レディオヘッドのジョニー・グリーンウッド、『ノルウェイの森』サウンドトラックを手がける

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レディオヘッドのジョニー・グリーンウッド、『ノルウェイの森』サウンドトラックを手がける

村上春樹による世紀のベストセラー小説を、松山ケンイチ、菊地凛子、水原希子ら豪華キャストでトラン・アン・ユン監督が映画化した『ノルウェイの森』(12月11日公開)のオリジナル・サウンドトラックが11月10日に発売された。

既に本作の音楽面ではザ・ビートルズの楽曲「ノルウェーの森」が主題歌に起用されたことも大きな話題となっているが、今回発売されたサウンドトラックは日本でも人気の英国ロックバンド、レディオヘッドのギタリスト、ジョニー・グリーンウッドが担当している。

ジョニー・グリーンウッドはメインボーカルのトム・ヨークと共に作曲も担当するなど、バンドの中核メンバーであり、マルチプレイヤーと呼ぶべき多才なアーティストだ。2007年には映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(08)のスコアを作曲、高評価を受け、英国アカデミー賞及びグラミー賞候補となった。今回、サウンドトラックを手がけた村上春樹の原作「ノルウェイの森」は言うまでもなく日本の一時代を象徴するエポックメイキングな小説である。バンドメンバーのトム・ヨークが村上春樹の大ファンであることはファンにも広く知られているが、ジョニー自身もトラン・アン・ユンからサントラのオファーを受ける前に「ノルウェイの森」は読んでいたそうだ。その印象についてジョニーは、「ぼくはノルウェイの森の音として、すごく宙ぶらりんになった状況を色々音にしようとしたんだ。なんていうのかな、登場人物が大人になれずにいる状況っていうのかな、思春期と大人との狭間にいて、どこか不完全な状態のままでいるっていう印象が強いから。音もやっぱりそういうところを形にしたかったんだよね。ためらいとか、不確実な気分を表しつつも、決してみじめだったり、悲しいものではないんだよね。むしろ明るさがあるし、すごくロマンティックなもので、たくさんロマンスもあるっていうさ。すごく美しい物語だと思う。素晴らしい作品なんだと思うよ」とコメント。

また、本作を見て「映画としても美しいし、物語も美しいし、だからほとんど完璧だね。個人的に本当に驚いたのは、この本が大好きな人はきっと映画も大好きになるだろうなっていうことであって、それはすごく稀なことだからね。だから、本当によかったと思うよ。それと(中心人物3人の)演技はものすごい迫力があると同時に繊細さも兼ねそなえていて、実に素晴らしかった。特にワタナベ役は演じるのが難しかったはず。映画で思慮深い役柄を見ていると、つまらなくなりがちだけど、彼はあの難しい役を見事に演じていて、演技力にはとにかく感心したよ! 彼はとにかく完璧だった」と感想を述べた。劇中を彩る『ノルウェイの森』のサウンドトラックは、ジョニー自身にとっても、2011年に新作を控えるレディオヘッドにとっても重要なターニングポイントとなるであろう。【Movie Walker】

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