ドラコ・マルフォイ役 トム・フェルトン インタビューPART2|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ドラコ・マルフォイ役 トム・フェルトン インタビューPART2

インタビュー

ドラコ・マルフォイ役 トム・フェルトン インタビューPART2

――そのマルフォイ邸では、殺人が起るのですよね?

「そうです」

――そこはドラコがどの程度の悪人なのかが決まるところだと思うのですが、どのように演じるか難しかったですか?

「そのシーンの中で彼は全くの子供ではないにせよ、40歳以上の男たちの中に入れば、唯一の子供で、最もイノセントな人物。で、彼だけが、そこで目にしたことにショックを受けているんだ。ヴォルデモートは、当然のように皆を恐怖に陥れていて、他の人物たちは僕よりもっと自信を持って対処しているのにね。蛇(ナギニ)も、僕たちが当日見ることはできなかったけど、きっとかなりの悪ぶりを発揮していると想像できる。だから、そうだね、ドラコのイノセンスがそこで出ていれば良いけど、その辺は微妙にしておかないと。少しでも疑問を持っているところを闇の帝王に見せてしまっては、彼の独裁を脅かす次の犯人にされてしまうこともわかっているからね。実際、かなり気持ちの悪いシーンだったんだ。あまりバラしてしまうわけにはいかないんだけど、本物の女性がセットにいて、恐ろしいシーンを撮ったよ。今回は全てにおいて恐怖が倍加されていて、最後2作は特に他のどの作品とも違って、子供っぽいところがどこにもない。とても感動的なシーンだったよ」

――このシリーズから離れれば、ここで演じたキャラクターと実際のあなたとは違って見えるというのは喜ばしいことですか? 今後、他の役を得るうえでプラスになると思いますか?

「さっきも言ったように、自分とは性格が異なるというだけでなく、見た目にも違うキャラクターを演じるというのはとても楽しいことなんだ。それは単に仕事のために有利だというだけでなく、普通の生活を送るためにという意味でもね。僕は、ラッキーなことにロンドンでもどこの都市でも自由に歩き回ることができるし、役と実際の僕とを一緒にして見る極端なファンがいるわけでもない。もちろん、ファンの存在は嬉しいよ。だから頼まれれば、喜んで一緒に写真を撮ったり、本にサインしたりするけどね。でも、普通の日常生活を送れた方が良いよね。キャスティングディレクターやプロデューサーたちが、特定の役柄としてだけ僕を見ないでくれることを望んでいるよ。ブロンドヘアというのはとてもアイコン的だけど、僕は普通ブロンドなわけじゃないからね」

――役者以外に、大学に行くとか、何か予定はありますか?

「今は面白い時期だよね。初めて人から『これから何をやりたいの?』と聞かれるようになった。この数年、自分たちがこの10年間、いかにラッキーだったのか、映画界で仕事をすることができて、どれだけ恵まれていたのかということに気づかされた時間だった。だから、その経験を生かして、できる限り質の高い仕事をしたいということはもちろん、僕は音楽にもパッションを持っているんだ。実は、友だち数人とインディーズのレコードレーベルを始めたところなんだ。まだ具体的なことは何も決まっていないけど、数年後には何かやりたいと思っているよ」

――何という名前?

「“シックス・ストリングス・プロダクション”というんだ。今、若いアーティストを探したり、色々と楽しみながらやっているよ。大手のレーベルに蹴られたり不満を持っていたりする若くて才能あるアーティストがいっぱいいるということで始めたんだけど、僕らはそういう彼らを救う小さなレーベルってことさ」

――自分でも何か勉強したの?

「特にやってはいない。シンガーソングライターみたいなことを少しはやったので、何か機会があればやるかもしれないけれどね。同時に、演じることはずっと続けていきたいし、中でも映画を中心に据えていきたいと思っているんだ」

――エマやダニエルたちとの関係はいかがですか?

「ひどいね」

――グループとして行動しているのですか?

「5年前から下り坂だね。というのは、もちろん冗談で(笑)。僕らは皆、良い友だちだよ。言ってみれば、僕らが一緒に成長してこられたのはラッキーだった。10歳とか12歳から、ずっと同じ環境ですごしてきて、同じ経験を分かちあえたのは、ユニークなことだよね。これから、それぞれの方向に進んでいくのは素晴らしいことだし、将来何かの作品でまた一緒になれたら良いよね。ハッピーな思い出から離れるのは寂しいけどね」

――さぞかし盛大な打ち上げパーティーをやったのでしょうね

「それがまだなんだよ。信じられないかもしれないけど!というのは冗談で、かなり大きなパーティーをやったよ。スタッフにサヨナラをいうだけでなく、第2の家みたいな存在だったリーブスデン・スタジオに別れを告げるパーティーでもあった。とにかく大勢の人が集まったよ。10年間やってきたんだから想像がつくと思うけど、何百人というスタッフが顔をそろえて、昔、一緒だった人に再会したりね。ほぼ一日中続いて、ハリー・ポッターにふさわしく、ずっと雨降りだったけど、それ以外はとても楽しかったよ」

――これまででどの作品が一番好きですか?

「それに答えるのはとても難しいね。映画として、仕事として、思い出としてという意味では、前作6作目が僕は好きなんだけど、それは僕が初めて全編を通して出演していたからということもあるんだよね。2週間撮影しては、1ヶ月休みがあって、また2週間撮影に入る、というのはちょっと変なもので、何がどうなっているのか把握するのが難しい。でも、自分が最初から最後までずっと出ていれば、ストーリーがどう展開していっているのかとか、実際の進行度合いも目にすることができてやりやすい。それに毎日現場にいれば、より良い関係を築くこともできるよね。役者の多くやスタッフ、デヴィッド(・イェーツ監督)ともうまくいった。だから個人的な思い出としては絶対6作目だね」

インタビューPART3に続く
インタビューPART1はこちらから
作品情報へ