「ガンダム」富野由悠季監督、『Gのレコンギスタ』試写会で想い吐露「お父さんお母さんには絶対わからない」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
「ガンダム」富野由悠季監督、『Gのレコンギスタ』試写会で想い吐露「お父さんお母さんには絶対わからない」

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「ガンダム」富野由悠季監督、『Gのレコンギスタ』試写会で想い吐露「お父さんお母さんには絶対わからない」

兵庫県立美術館内でのトークショーに登壇した、富野由悠季総監督
兵庫県立美術館内でのトークショーに登壇した、富野由悠季総監督[c]創通・サンライズ

富野由悠季が原作、脚本、総監督を務める劇場版『Gのレコンギスタ I』「行け!コア・ファイター」が11月29日(金)より2週間限定上映される。関西最速試写会が27日、兵庫県立美術館内のミュージアムホールにて行われ、富野由悠季監督が登壇。トークショーが行われた。

「ガンダム」のテレビアニメシリーズとして、「∀ガンダム」以来15年ぶりに富野が手掛けた作品となる「ガンダム Gのレコンギスタ」(14)。本作では、総監督のみならず全話の脚本も自らが手掛け、アニメシリーズに新規カットを加えた全5部作の壮大な劇場版として公開。本作は、その第一作目となる。

『劇場版 Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』ポスタービジュアル
『劇場版 Gのレコンギスタ I 行け!コア・ファイター』ポスタービジュアル[c]創通・サンライズ

「富野由悠季の世界」開催中の兵庫県立美術館内で行われた本イベント。関西7会場にて富野監督作品のリレー上映が行われるなど、富野熱の高まっている神戸会場での試写とあって250席に対して1000名以上の応募が来るなど、熱いファンが多数駆けつけた。劇場版について聞かれた富野は、「今日の上映もまだ大画面とは言い難いサイズですけれども、基本的に映像は、コンテを切っている時からなんですけれども、動く距離感みたいなことは絶えず意識しています」と明かし、「その場合の意識というのは当然ですけれども、スマホのような小さい画面ではなくて、大画面を想定しています。そしてそうした距離感がありますので、テレビサイズも、本当に申し訳ないんだけれども、13インチ以下では見てほしくないっていう気分は昔からありまして、『映画にしたい、映画にしたい』という気分を持っていた」と明かした。

【写真を見る】全5部となる劇場版『Gのレコンギスタ』のビジュアルをチェック!
【写真を見る】全5部となる劇場版『Gのレコンギスタ』のビジュアルをチェック![c]創通・サンライズ

また主人公のベルリについては、こんなにも生真面目なキャラクターだったんだと思ったといい、「常に試行錯誤をしていて、テレビ版の時は、完成したものを見て『ああ、これはまだ完成品じゃないんだな、だから作り直したい』と思った。そういう部分を手直ししていったときに、付け加えるべきものというのも見えてくる。それは役者さんもそうなんです。さらに役者さんだけでなく、アニメーター。このカットを説明してくれているアニメーターがやっぱりそれを意識して作画してくれているというようなことがあります。そういうものがやっぱり大画面だと発見できる、というようなこともあったりして、やっぱりそれはうれしいですね」と語った。

「お子さんたちには見せてやってほしい」と想いを明かした富野由悠季
「お子さんたちには見せてやってほしい」と想いを明かした富野由悠季[c]創通・サンライズ

さらにガンダムファンの大人に向けて「もうガンダムファンのお父さんやお母さんは『Gレコ』は絶対わからないんだから観る必要はない。ただ、お子さんたちには見せてやってほしい。『これはガンダムじゃないの?』って言うと、『うん、ガンダムじゃないらしいんだよね』って。だけど、とりあえず観るとおもしろいから観てみたらっていう薦め方はしていただきたいなって」と、作品に自信を覗かせる。「騙されたと思って観てみたら、とりえず最後まではきっと観ることができる構成になっているつもりでいますので、その部分に関してはお子さんたちに伝えていただきたいなというのが僕のお願いです」と想いを語った。

また、関西地区での上映館として大阪ステーションシティシネマの追加が決定。さらに本作の入場者プレゼント情報が解禁され、「劇場版『G-レコ Ⅰ』予告複製絵コンテ」で富野が予告用に自ら作り上げた絵コンテがそのまま小冊子になっているものが数量限定で配布されることが明らかとなった。上映劇場にて先着配布となり、数量限定で無くなり次第終了となることから、ファンには見逃せない入場者プレゼントとなること間違いなさそうだ。

さらに、上映初日および2日目舞台挨拶付上映会が行われることが決定し、本日正午よりローソンチケットにて先行予約受付が開始となった。11月29日(金)の初日舞台挨拶には富野総監督、主役ベルリ・ゼナムを演じた石井マーク、小形尚弘プロデューサーの3名が登壇。11月30日(土)の2日目舞台挨拶には富野、石井、小形の3名に加え、ヒロインのアイーダ・スルガンを演じた嶋村侑も登壇するということで、ファンはこちらも要チェックだ。

文/富塚 沙羅

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