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ポン・ジュノ監督がサプライズ登壇!樹木希林を敬愛、気になる俳優は浅野忠信、広瀬すず

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ポン・ジュノ監督がサプライズ登壇!樹木希林を敬愛、気になる俳優は浅野忠信、広瀬すず

第72回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『パラサイト 半地下の家族』を引っさげて、ポン・ジュノ監督が来日。11月7日にユーロライブで開催された舞台挨拶にサプライズ登壇すると、会場から黄色い歓声が上がった。ポン・ジュノ監督は、現在日本で映画を撮る企画が進行中だと語ったあと、気になる日本の俳優についても述べた。

『殺人の追憶』(03)や『グエムル 漢江(ハンガン)の怪物』(06)など、世界がその才能を絶賛するポン・ジュノ監督。本作は、全員失業中の貧しい一家と、IT企業を経営する裕福な社長一家という相反する2つの家族が織りなす人間ドラマで、第92回アカデミー賞国際長編映画賞の韓国代表作品でもある。

パルムドール受賞時の感想を尋ねると「賞をいただいた瞬間はボーッとしていて、その日の夜、この方とたくさんお酒を飲みました」と、ポスターのソン・ガンホを指差した。「でも、次の日はもう仕事をしていました。朝からシナリオを書いていました」と語る監督は、実に働き者のようだ。

本作は、貧しい青年が大学生だと偽り、裕福な家に家庭教師をしにいくという設定だが、そのアイディアは、監督自身が家庭教師をしていた経験から着想を得たそうだ。「ある日、2階に連れていかれたら、家の中にサウナがついていて不思議な気持ちになりました。意図せず他人の私生活を覗き見るような感覚になり、その当時の生々しい記憶がこの映画につながったのかなと」と裏話を明かした。

ポン・ジュノ監督といえば、香川照之主演映画『TOKYO! <シェイキング東京>』で日本ロケをしているが「実は日本のあるプロデューサーの方と、日本で撮る作品の構想を話し合っています。香川照之さんはすばらしい俳優だし、また、日本の俳優さんを撮りたいです」と言うと、会場からどよめきが上がった。

気になる俳優については「樹木希林さんを大変尊敬していました」と樹木を偲んだ。「お亡くなりになり、胸が痛かったです。僕の『母なる証明』(09)を日本でリメイクするのなら、樹木さんが母親役だと話していたんです」。

他にも、浅野忠信と広瀬すずの名前を挙げた。「浅野さんは、以前から感心を持っていたすてきな俳優さんです。広瀬すずさんもいい俳優で、すばらしい速度でずっと成長し続けている俳優さん」。

最後に「様々な国で公開してきた作品ですが、最後の到着地が日本となりそうです。日本の映画マニアやファンの方々が深く掘り下げて観てくださることに期待していますが、なにげなく足を運んで観ていただいても、予測不可能なストーリー展開で楽しめる映画になっています」とアピールした。

取材・文/山崎 伸子

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