【今週の☆☆☆】超人的パワーを持つ少年が暴走する『ブライトバーン』や“不器用女子”松本穂香の青春物語など週末観るならこの3本!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
【今週の☆☆☆】超人的パワーを持つ少年が暴走する『ブライトバーン』や“不器用女子”松本穂香の青春物語など週末観るならこの3本!

コラム

【今週の☆☆☆】超人的パワーを持つ少年が暴走する『ブライトバーン』や“不器用女子”松本穂香の青春物語など週末観るならこの3本!

Movie Walkerスタッフが、週末に観てほしい映像作品3本を(独断と偏見で)紹介する連載企画。今回は、11月15日(金)から今週末の公開作品をピックアップ。松本穂香の透明感あふれるヒロイン像が美しい青春物語や、テロと戦うシークレットサービスの雄姿を描く人気シリーズの第3弾、特殊能力を手にした少年が人々を恐怖に陥れるサスペンスフルなホラーなど、バラエティあふれる作品ばかり!

週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!
週末に観てほしい映像作品3本を、MovieWalkerに携わる映画ライター陣が(独断と偏見で)紹介します!

スーパーヒーロー的な能力の存在から問う「善と悪」の境界――『ブライトバーン/恐怖の拡散者』(11月15日公開)

反抗期男子が闇に憑りつかれ…ジェームズ・ガンが描く異色作『ブライトバーン/恐怖の拡散者』
反抗期男子が闇に憑りつかれ…ジェームズ・ガンが描く異色作『ブライトバーン/恐怖の拡散者』[c] The H Collective

特殊能力で人々を救うスーパーヒーローと特殊能力を駆使して犯罪を犯すスーパーヴィラン。その境界とはどこにあるのか?アメコミヒーロー映画が全盛の中で、そんな疑問を呈する作品が登場した。カンザス州のブライドバーンに暮らす、子どもに恵まれない夫婦は、近くの森に落ちた飛行物体から保護した赤ん坊にブランドンと名付け育て始める。ブランドンが12歳になると、秘められた能力が目覚め、そしてブランドバーンに陰惨な事件が起こり始めるのだった…。

スーパーヒーローの原点とも言える“スーパーマン”の誕生譚を解釈し直したようにも読み取れる本作は、能力者が「善」の存在ではない場合の恐ろしさをホラーテイストで描写。良心と邪心、善と悪、そういった内なるものは育て方なのか、または生まれもったものなのか?ヒーローの持つ特殊能力を通じて、そんな両極的な人間の内面について考えさせられる1本となっている。(映画ライター・石井誠)

テロ実行犯の嫌疑をかけられ窮地に…!?ジェラルド・バトラーの人気シリーズ最新作『エンド・オブ・ステイツ』(11月15日公開)

ドローンを駆使した大迫力の爆撃シーンは見もの!(『エンド・オブ・ステイツ』)
ドローンを駆使した大迫力の爆撃シーンは見もの!(『エンド・オブ・ステイツ』)[c]2019 Fallen Productions, Inc.

『エンド・オブ・ホワイトハウス』(13)、『エンド・オブ・キングダム』(16)で合衆国大統領を守りながら世界をテロの危機から救ったシークレットサービス、マイク・バニングが3度、奔走!今回彼が挑むのは、大統領を意識不明の重体に追い込んだ正体不明のテロリスト。しかも、そのテロの濡れ衣をバニングが着せられるという、とてつもない逆境まで付いてくる。無実を証明し、犯人を捕まえようとする彼の奔走は必然的にスリリングに。ドローンによる爆撃テロのオープニングをはじめとしたアクションの見せ場は、前2作に引けを取らないスケールで迫ってくる。当たり役のバニングに扮したジェラルド・バトラーの熱演からも目が離せない!(映画ライター・有馬楽)

不器用で内気なヒロインのみずみずしい成長を描く青春物語『わたしは光をにぎっている』(11月15日公開)

一人の女性が自分の居場所を見つけていく姿を描いた『わたしは光をにぎっている』
一人の女性が自分の居場所を見つけていく姿を描いた『わたしは光をにぎっている』[c]2019 WIT STUDIO / Tokyo New Cinema

モスクワ国際映画祭で国際批評家連盟賞ほかに輝いた前作『四月の永い夢』(17)、『走れ、絶望に追いつかれない速さで』(15)など自らのオリジナル脚本を映画化した作品で注目を集める若手監督・中川龍太郎の最新作。

タイトルを明治から大正にかけて活躍した山村暮鳥の詩「自分は光をにぎつてゐる」になぞらえた本作は、親代わりの祖母の入院を機に、故郷の長野から東京に出てくることになった二十歳の主人公・澪の戸惑いと成長を見つめたリアルな青春ムービーと言えるだろう。

進むべき未来に実感が持てず、内に籠ってしまう澪が、東京下町の銭湯など失われていくものとの出会いによって“何か”をつかみ、彼女の変化が周りの人たちにも影響を与えていくさまが静かに、温もりを持って描かれているのが素晴らしい。見るからにダサく何事にも自信がない澪を、主演・松本穂香が同年代の共感を呼ぶ等身大の女性として魅力的に体現している点にも注目。澪と同じような気持ちの人は、少し前向きになれるはずだ。(映画ライター・イソガイマサト)



週末に映画を観たいけれど、どの作品を選べばいいかわからない…という人は、ぜひこのレビューを参考にお気に入りの1本を見つけてみて!

構成/トライワークス

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