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日本映画で初めて米軍が撮影に参加!『Fukushima 50』場面写真が到着

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日本映画で初めて米軍が撮影に参加!『Fukushima 50』場面写真が到着

2011年3月11日午後2時46分に発生した東日本大震災によって引き起こされた福島第一原発事故の最前線で戦った関係者90人以上への取材をもとに綴られた門田隆将のノンフィクション作品「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」を原作に制作された『Fukushima 50』が2020年3月6日(金)から公開される。このたび、日本映画としては初めて米軍が撮影に参加したことが判明し、あわせてその様子を収めた場面写真が到着した。

主演に佐藤浩市を向かえ、共演に渡辺謙、吉岡秀隆、緒形直人、火野正平、平田満、萩原聖人、吉岡里帆、斎藤工、富田靖子、佐野史郎、安田成美ら実力派キャスト陣が結集した本作は、マグニチュード9.0、最大震度7を記録した東日本大震災時の福島第一原発事故で、死を覚悟して発電所内に残った“Fukushima 50”(フクシマフィフティ)と呼ばれる地元福島出身の約50人の作業員が直面した現場の様子と知られざる“真実”の姿が描かれる物語となっている。

世界的な大事故の真実を伝えるべく、主要な舞台となる福島第一原発の中央制御室や緊急時対策室のセットは実際のものと寸分違わぬよう制作されるなどリアリティを追求。そんな本作の現実性をさらに高めるため、日本映画としては初めて米軍が撮影に協力したことが判明した。

2011年当時に実施された被災地を支援する米軍の「トモダチ作戦」の作戦会議シーンを劇中でも描くべく、2019年1月28日に在日米軍横田基地で撮影を実施。施設内にある実際の作戦会議室が貸しだされたほか、米軍が所有するヘリコプターのUH-1を実際に飛ばし、東北支援に向けて発進する迫力のシーンが撮影された。撮影のためには米国防総省(ペンタゴン)への申請および許可が必要となるが、日本映画では実績も交渉ルートもないため、許可を得るのはまず不可能と考えられていた。しかし、多くの米軍兵士が関わった「トモダチ作戦」をリアルに再現することに理解を示した米国大使館関係者を通じて、米側安全保障チームと粘り強い交渉を続けた結果、撮影の許可を得ることに成功したとのこと。

到着した場面写真では、苦労の末に撮影が実現した様子が映しだされており、また、テレビドラマ「信長のシェフ」に出演し、東日本大震災時には自身のTwitterやYouTubeで在日外国人向けに情報を発信したダニエル・カールが在日米軍横田基地第374空輸航空団(374th Airlift Wing)の将校ジョニー役を演じている姿や、基地内で募集された本物の米空軍隊員がエキストラとして登場するなどした。

さらに場面写真では、通常は皇室や総理大臣など国内外要人の移動に使用される輸送ヘリのES-225LP、通称“スーパーピューマ”も登場。総理役の佐野が同ヘリに乗り、当時総理大臣が福島第一原発を緊急訪問したシーンを再現している。そして、空から建屋の放水を行ったCH-47JAヘリコプターも撮影に使用され、当時の作戦に従事した隊員が協力し、機体内部の被ばくを防ぐアクリル板や装備等を忠実に再現した様子も見逃せない。

徹底的な細部へのこだわりと情熱により生みだされた本作が描く、全国民に訴えかける“真実”の物語をぜひ目撃してほしい。

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