“呪われたホテル”で待ち受けるものとは…？『ドクター・スリープ』の謎を解く手掛かりを紹介

巨匠スタンリー・キューブリック監督が手掛けたホラー映画の金字塔『シャイニング』(80)。その40年後を舞台にした『ドクター・スリープ』が11月29日(金)に日本上陸。このたび、本日11月20日の“ホテルの日”を記念して、ホラーの帝王スティーヴン・キングが仕掛けた“呪われたホテル”の7つの謎に迫っていきたい。

40年前、雪深い山奥にあるオーバールック・ホテルで取り憑かれた父ジャックが起こした惨劇で殺されかけたダニー。トラウマを抱えたまま大人になった彼の周りで、不可解な児童失踪事件が発生し、特別な力を持つ少女アブラが現れる。その力で事件を目撃し、命を狙われているというアブラとともに真相を追うことになったダニーは、ふたたびあのホテルへとたどり着くことに…。

<1>料理長ハロランの助言

幼かったダニーに自身と同じ特別な力“シャイニング”の持ち主であることを教え、命がけで彼を救ったのは、“呪われたホテル”で出会った料理長のディック・ハロラン。惨劇の後、心に大きな傷を負ったダニーの前に現れたハロランは、様々な助言を与えてくれる師のような存在に。大人になったダニーの前に現れたハロランは、どのようにしてダニーを見つけ出したのか…？そしてどんな助言を与えてくれるのか…？

<2>40年続くダニーの悪夢

ダニーの父ジャックは“呪われたホテル”の237号室のバスタブの女に誘惑され、その恐ろしい姿を目の当たりにして驚愕した。そのバスタブの女は、成長したダニーが眠りについた時に現れては、夜ごと彼を苦しめていく。なぜ女はダニーの前に姿を現すのだろうか…？

<3>ジャックが目にしたホテルの“住人たち”

狂気に取り憑かれていったジャックは、家族3人以外いるはずのないホテルの中で、“住人”たちに遭遇する。バスタブの女をはじめ、ジャックを「トランス様」と呼んで酒を勧めるバーテンダー。そしてホテルで起こった出来事を語る、トイレに現れた紳士…。果たして彼らは本作でどのような姿で登場するのか。

<4>いまも存在し続けている、あの双子の姉妹

幼い頃のダニーが廊下の奥に佇む双子の姉妹に遭遇するシーンは、『シャイニング』を象徴するシーンのひとつとして知られている。本作で自身の周りで起きた不可解な児童連続失踪事件の謎を追い、“呪われたホテル”に戻ることとなったダニーは、そこで「おかえりダニー」という少女の声を耳にする。すると廊下の奥に、40年前と変わらない双子の姉妹の姿が…。

<5>狂った父ジャックと、絶叫する母ウェンディ

『シャイニング』のもうひとつの有名なシーンといえば、狂気に取り憑かれたジャックが、ダニーとウェンディを襲うシーン。ダニーを連れてバスルームに逃げこんだウェンディだったが、斧で扉を壊して入ろうとするジャックを目の当たりにし大絶叫。なぜジャックは2人を襲ったのか？そして、このシーンは本作でも引用されている。

<6>忠実に再現された“呪われたホテル”

本作でメガホンをとったマイク・フラナガン監督は、6ヶ月の歳月をかけて“呪われたホテル”を再現。そのこだわりは小道具にも及び、『シャイニング』でジャックが使っていたタイプライターは、同じモデルのものを小道具部がドイツに渡り探しだしたという逸話も。そしてあの斧も、ホテルのどこかに隠されている…。

<7>誰が迷路に佇んでいるのか…

『シャイニング』の中で、父ジャックとの攻防戦を繰り広げたホテルの庭にある広大な迷路が本作でも登場する。はたして今度はどのような役割を果たす場所になるのか。そして雪に覆われた暗黒の迷路に浮かび上がったシルエットは一体誰なのだろうか…。

『シャイニング』の原作と映画版、両方の世界観を引き継いだ本作。はたしてダニーは長い間封印されていた“呪われたホテル”の謎をすべて解き明かすことができるのか。そして、父ジャックと同じ運命を辿ってしまうのだろうか…。全米では「スティーヴン・キング作品史上最高傑作」との呼び声も高い“新たな恐怖”の全貌を、是非とも劇場で味わってほしい。

文/久保田 和馬