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『囚われた国家』が圏外からトップ10入り…『海辺の映画館』大林宣彦監督を偲ぶ追悼放送も

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『囚われた国家』が圏外からトップ10入り…『海辺の映画館』大林宣彦監督を偲ぶ追悼放送も

新型コロナウイルス感染拡大防止対策により、7都道府県に緊急事態宣言が出され、全国の映画館では都市部を中心に220サイト以上が営業を休止する事態となっている。公開延期作品も後を絶たず、その数はすでに120本を超える数字に。GW向け作品もほとんどが上映の延期を決定し、4月中の大規模公開作品の封切予定はなくなっている。

新作映画の公開延期が続くなか『囚われた国家』が圏外からランクイン!

そのような状況下にある週末4月11・12日の映画動員ランキングは、前週に引き続き、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』が1位、『一度死んでみた』が2位、『パラサイト 半地下の家族』が3位をキープする結果となった。拡大公開から14週目を迎え、息の長い興行を続ける『パラサイト~』は累計で動員333万人を突破、興収は間もなく46億円に達する。

『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』が首位キープ
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』が首位キープ[c]2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & [c] DC Comics

このほかでは、4位に前週の6位から2ランクアップの『Fukushima 50』、公開から10週目を迎えた『犬鳴村』は5位、『仮面病棟』が6位、『弥生、三月 -君を愛した30年-』が7位と順位の変動はあるものの、おなじみに作品がそろった。そんななか、先週圏外でスタートを切った『囚われた国家』が10位にランクイン。地球外生命体の支配下となった地球を舞台に、エイリアンに服従する政府とレジスタンスたちの攻防を描く近未来SFサスペンスで、巨大ロボットや宇宙戦艦が描かれたポスタービジュアルに反し、練り込まれた緊迫感あふれる物語が展開されるなど、いい意味で予想を裏切られた人が多いようだ。

地球外生命体に支配され、その傀儡国家となった政府とレジスタンスとの戦いが繰り広げられる(『囚われた国家』)
地球外生命体に支配され、その傀儡国家となった政府とレジスタンスとの戦いが繰り広げられる(『囚われた国家』)[c]2018 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.

巨匠・大林宣彦監督が新作公開予定日に逝く

『時をかける少女』(83)など“尾道三部作”をはじめ、数々の名作で知られる巨匠・大林宣彦監督が4月10日に肺がんのため82歳で逝去した。くしくもこの日は、監督最新作『海辺の映画館-キネマの玉手箱』の公開予定日だったが、新型コロナウイルスの影響で劇場が休映し、公開延期となっていた。『時をかける少女』でデビューした原田知世や、山田洋二監督、『海辺の映画館~』に出演の常盤貴子など、親交のあった著名人からは多くの追悼メッセージが寄せられている。

また、BS朝日では監督を偲んで、本日14日の23時より、昨年3月に放送された「シネアスト4 ~大林宣彦監督が語る映画の神髄~」を再放送。さらに、19日(日)14時~には、監督作『ねらわれた学園』(81)も放送される。

巨匠・大林宣彦監督の遺作となった『海辺の映画館-キネマの玉手箱』
巨匠・大林宣彦監督の遺作となった『海辺の映画館-キネマの玉手箱』[c]2020「海辺の映画館-キネマの玉手箱」製作委員会/PSC

ますます感染が拡大し続ける新型コロナウイルス。一日も早い終息と、新作映画の公開、それに伴った動員ランキングのにぎわいの復活を願うばかりだ。

文/トライワークス

以下は、1~10位までのランキング(4月11・12日)
1位 ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
2位 一度死んでみた
3位 パラサイト 半地下の家族
4位 Fukushima 50(フクシマフィフティ)
5位 犬鳴村
6位 仮面病棟
7位 弥生、三月 -君を愛した30年-
8位 ミッドサマー
9位 スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼
10位 囚われた国家
※興行通信社調べ

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