ドラコ・マルフォイ役 トム・フェルトン インタビューPART4|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ドラコ・マルフォイ役 トム・フェルトン インタビューPART4

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ドラコ・マルフォイ役 トム・フェルトン インタビューPART4

――『ハリーポッター』シリーズの中の最も思い出深い出来事は?

「いっぱいあるから難しいね。僕はシック(サイファイ・スペシャルエフェクトが多い)映画の大ファンだから、最後の作品は素晴らしいできだと思う。ビジュアルエフェクトがうまく映画になじんでいる作品で、どこが実写でどこがCGか区別がつかない。だから、そんな作品に関われたのはとてもエキサイティングだよ。もちろん同時期に同じようなクオリティーの作品が幾つかできたのは知っている。アバターなんかはこういう作品の基準をぐっと持ち上げたね。この作品も3Dで公開されるから、どう評価されるか期待しているよ。でも、最も好きなシーンと言えば、そうだね。PART2の大広間での決闘かな。もちろん大広間自体が印象に残ってる場所だ。今まだ残っている数少ないセットの一つで、第一話からずっとそのまま残っている唯一のセットなんだ。何度か一人であそこに行って、ぶらつきながら、古い思い出や色んな思いを巡らせたりしたことがある。良い思い出がたくさん詰まっている場所だ」

――観客がこのキャラを嫌っていると言ってたけど、演じるにあたりどこに注意を払っている?

「シーンによって違うんだけど、最初の5話はいじめっ子で、その後はちょっと性格に変化が出てきた。でも何にフォーカスしていたかというと難しいな。無理に悪役に仕立てようとするときっとうまくいかなかったと思う。自然にそうなっているっていうのが重要なんだと思う。あまり無理したり、練習したりするようなやり方はうまくない。ジェイソン・アイザックスのおかげで随分と助かった。良い見本になった。彼はとてもうまくこなしてたから。第2話で彼が出てくるようになってから随分と演じやすくなったのは憶えている。だって、彼は世界で最もチャーミングで良い人なんだけど、カメラが回り出すと、一瞬で役に入ることができる。ある意味怖いほどにね」

――あなたはベスト悪役として選ばれたこともあるね。あなたの実際の人生で最も悪役的なことをしたのは何?

「くると思ってたよ(笑)。どうだろう。素の僕は世界中で一番悪役じゃないから、そんな悪役的なことって言われてもね。そうだなあ、車で信号無視したとか。でも人を轢いてしまったとかいうんじゃないよ。子供っぽくて嫌だけど、シートベルトをしてなかったとか、多分そんなところだと思うよ」

――ハリーはいつも誰かに助けられていたけど、ドラコはいつも一人でこなしてきた。それってアンフェアじゃない?

「その通りさ! それにガールフレンドができないこともね。よくダニエルと、このことについて話してたよ。ハリーとドラコはコインの裏表のような関係なんだけど、ハリーはいつも素晴らしい友達や人々に囲まれ、良い影響を受けてきたけど、ドラコは周りが最悪(笑)。最悪の家族、最悪のおばさん。ヴォルデモートも最高のスピリットを持っているとは言えないし。そうさ、クリスマスは彼にとって最悪だったんじゃないかって、あまり良い思い出はなかったろうって思うよ(笑)。彼は彼の置かれた境遇の被害者であって、生まれ時から悪に染まっていたわけじゃないと思う。自分でその道を選んだんではなく、そう導かれてしまったんだろうってね」

――レコード契約を結んだという話も聞きましたが?

「レコード・レーベルを立ち上げたという言い方が正しいかな。まだ自分一人だけだから思いっきり地味なスタートだけど(笑)。何人かの友人が、音楽業界での仕事にも興味があれば投資すると言ってくれてね。アーティストとして活動することにはあまり乗り気ではなかったけど、若いアーティストたちの力になりたいという意識は前からあったんだ。才能はあっても作品をリリースするチャンスのない若手は多いし、彼らは大概、大手のレコード会社に版権を牛耳られて辛い目に遭うのがオチだから。僕たちのレーベルは、そんな弱者たちの力になりたいと思っている。彼らの作品を世に広める手助けをしてあげたいんだ。と言っても、現時点では具体的な話は何もない。まだウェブサイトを立ち上げようとしている段階でね。でも、年末までには第一弾のアーティストを抱えたいと思っている。自分でも何曲かレコーディングするつもりでいるしね」

――普段はどのような曲を誰のために書くのですか?

「女性に関する曲は自分のガールフレンドについて歌ったものだよ(笑)。批判的な内容の曲は架空の人物が主人公になっている。そんなもんかな。ガールフレンドについての、ちょっと恥ずかしくなるような甘いラブソングが多いよ(笑)」

――PART1でのハイライトを教えてください

「見どころになりそうなシーンをかなり多く撮影したから、特定のシーンを挙げるのは難しいな。まだできあがった作品を見ていないから、どのシーンが生かされていて、どれがカットされたのかも知らないし。でも、マルフォイ邸でのシーンは残っていてほしいな。かなりインパクトのあるシーンになっているはずだから。シリーズの中で初めてマルフォイ邸の様子を目の当たりにすることができる。当然、暗くて怪しい雰囲気が漂っているんだけど、羽振りの良さは邸宅の様子から理解できる。それに悪玉が一堂に会する初めてのシーンでもあるんだ。ヴォルデモート、ベラトリックス、スネイプ、マルフォイ一家といった顔ぶれをはじめ、邪悪な面子が家の中に勢ぞろいしている。強烈だよ。役を演じている役者もそうそうたる顔ぶれだしね。役者の端くれとしては、あのシーンに顔を出すのはすごく緊張した。色々なことが起こる設定になっていたし、どんな仕上がりになっているのか楽しみで仕方がない。恐怖感も相当あるはずさ」

――そうした変化を表現するうえで、どのようなアプローチを行い、どのような苦労がありましたか?

「確かに苦労というか、やり甲斐はあったね。平面的なキャラクターを演じるだけならわりと簡単だけど、ドラコはドロドロというかネチネチというか、複雑な部分を持つ嫌な小僧だから(笑)。役者として、彼の人格形成の裏側を理解しようとするのは決して楽なことではなかった。その点では、母親のナルシッサを演じているヘレン・マックローリーの存在が大きな助けになった。彼女のナルシッサには、邪悪なマルフォイ一族の良心みたいな部分が強く感じられたから、ドラコは母親から多くの特徴を受け継いでいるんだと確信することができた。ヘレンの素晴らしい演技のおかげで、うまく役作りをすることができたと思っている。役者としてやり甲斐のあるチャレンジだった」

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