最新作「攻殻機動隊 SAC_2045」が配信中!初心者でもわかる「攻殻」シリーズ入門講座|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
最新作「攻殻機動隊 SAC_2045」が配信中!初心者でもわかる「攻殻」シリーズ入門講座

コラム

最新作「攻殻機動隊 SAC_2045」が配信中!初心者でもわかる「攻殻」シリーズ入門講座

士郎正宗によるSF作品の金字塔「攻殻機動隊」。押井守監督が手掛けた劇場版第1作『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(95)をはじめ、様々なメディア展開がされ、海外のクリエイターにも影響を与えてきた。そんな本作初のフル3DCGアニメーション「攻殻機動隊 SAC_2045」が、4月よりNetflixにて独占配信中。今回は、タイトルは知っているけれど観たことがない、専門用語が多くて難しそう、という人に向けて、ここだけは押さえておきたい「攻殻」シリーズのポイントを紹介。これを読めば、最新作から観てもバッチリだ!

キャラクタービジュアルも一新された「攻殻機動隊 SAC_2045」
キャラクタービジュアルも一新された「攻殻機動隊 SAC_2045」[c]士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

物語の舞台は大規模な核戦争を経験した近未来の日本。科学技術が飛躍的に発展し、脳神経をネットに直接接続する「電脳化」や、義手・義足にロボット工学を応用した「義体化」といった技術が普及。
その結果、多くの人間が電脳によって、デバイスを介さずにインターネットにアクセスでき、サイボーグやアンドロイドが混在する社会が実現した。一方で、テロや暗殺、汚職といった犯罪も高度化してしまう。本作では、それらを事前に察知して対処する、内務省直属の公安警察組織「公安9課」(通称:攻殻機動隊)の活躍が描かれる。

【写真を見る】初のフル3DCGで表現された「攻殻機動隊」の電脳戦
【写真を見る】初のフル3DCGで表現された「攻殻機動隊」の電脳戦[c]士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

“電脳化”と“義体化”が進んだ近未来の世界

電脳化とは、脳にマイクロマシンなどを埋め込み、人間の脳とネットワークを直接接続したバイオネットワーク技術。脳を機械化し、通信や情報の視覚化、データの読み取りなど、パソコンやスマホを操作して行うことが脳内でできてしまう。
これに義体化を組み合わせることで、全身がサイボーグ化され、生身の人間を超える運動機能や、格闘・射撃能力を得られる。また、生身であれば死亡するようなケガを負っても、脳が生きている限り何度でも身体を修復することができる。

公安9課を率いる“少佐”こと草薙素子
公安9課を率いる“少佐”こと草薙素子[c]士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

電脳化と義体化を進めていくことで、人間の肉体は機械と変わらない存在になってしまう。そのような状態で、自我や意識、“自分が自分であること”を理解できる概念を、この世界では“ゴースト”と呼んでいる。いわゆる魂や霊的なものだが、作中でも明確化されていない。
便利に思える電脳だが、ハッキングによってゴーストが乗っ取られ、記憶を操作されたり、犯罪に加担させられたり、時には脳を破壊されて死亡してしまうことも。このようなサイバー犯罪は“ゴーストハック”と呼ばれており、不正なアクセスを防ぐため、電脳には“ファイアウォール”という防御システムが組み込まれている。劇中では、相手の電脳をハッキングし、自身のゴーストをファイアウォールで防衛するといった”電脳戦”も繰り広げられる。

“攻殻機動隊”こと公安9課のメンバーたち

主人公・草薙素子らが所属する内務省・首相直属の防諜機関である攻性の非公開組織、それが公安9課だ。電脳化・義体化の普及によって凶悪化した犯罪に対処するため、憲法を超越する権力と戦闘能力が付与されている。政府が公にできない汚い仕事も引き受け、時には対象の殺害も辞さない姿勢で数々の事件を解決してきた。

新生公安9課の活躍に期待!
新生公安9課の活躍に期待![c]士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

現場で9課のメンバーを率いる草薙素子は、世界屈指の義体使いで特A級のハッカー。脳と脊髄の一部を除く全身を義体化した女性型サイボーグで、冷静沈着な判断力と統率力、卓越した戦闘力を誇る。れっきとした大人の女性だが、戦闘によって義体が破壊され、子どもの姿になったことも。過去に軍に所属していたことから、メンバーからは“少佐”と呼ばれている。

草薙素子ら公安9課の新たな戦いが描かれる「攻殻機動隊 SAC_2045」
草薙素子ら公安9課の新たな戦いが描かれる「攻殻機動隊 SAC_2045」[c]士郎正宗・Production I.G/講談社・攻殻機動隊2045製作委員会

彼女のほか、少佐の右腕的存在で体躯を生かした白兵戦や電脳戦も得意なバトー、元刑事で捜査能力に長け、9課唯一の妻子持ちであるトグサ、古参メンバーのイシカワ、凄腕の狙撃手、サイトー、爆発物のプロであるボーマ、聞き込みや張り込みをよく担当するパズといったメンバーが所属。そんな彼らをまとめるのが、優れた政治的手腕と豊富な人脈を持つ荒巻大輔部長(作品によっては課長)だ。
本作では、公安9課による犯罪捜査や諜報活動、テロリストとの戦いなどが中心となる。また、体のほとんどが機械である素子を中心に、ゴーストを巡り、“人間が人間である定義”を追い求める姿が描かれるのも特徴となっている。

■Netflixオリジナルアニメシリーズ「攻殻機動隊 SAC_2045」
全世界独占配信中(※中国本土を除く)
https://www.ghostintheshell-sac2045.jp/