シャイア・ラブーフ単独インタビュー「ベイ監督は僕を導いてくれる人だ」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
シャイア・ラブーフ単独インタビュー「ベイ監督は僕を導いてくれる人だ」

インタビュー

シャイア・ラブーフ単独インタビュー「ベイ監督は僕を導いてくれる人だ」

日本の玩具から誕生したトランスフォーマーは、マイケル・ベイ監督の下で映像化され、シリーズも第3弾を迎えることになった。本作『トランスフォーマ ダークサイド・ムーン』はそのシリーズ完結となる作品であり、既に公開されている本国では驚異的な興収成績を叩き出している。7月28日現在、本国では約3億2900万ドル(約256億6000万円※1ドル78円換算)、全世界では約5億8500万ドル(456億3000万円)となっており、トータルで10億ドル突破も目の前だ。そんな本作が7月29日(金)より日本公開を迎えるなか、7月16日にマイケル・ベイ監督、主演のシャイア・ラブーフ、新ヒロインのロージー・ハンティントン=ホワイトリーの3人が来日。東日本大震災以降、ハリウッドスターたちの初来日とあって、当日はイベント漬けの強行軍だったが、忙しいスケジュールを塗って、シャイアに単独インタビュー。本シリーズに関わった6年間を振り返ってもらい、その思いを語ってもらった。

――あなたが演じる主人公サムはシリーズ3作を通じて、高校、大学、大人と成長していきました。そんな中であなた自身はどう変わっていきましたか?

「18歳から25歳までのスパンで、かなり意味深いものがあるよ。この6年間、マイケル・ベイ監督作品をセットで経験できたんだ。これは僕にしてみれば、それこそ高校、大学みたいなもの。いわば“ベイ映画大学”を卒業したということだ。僕はベイに育ててもらったも同然だよ。僕は18歳ぐらいの頃は繊細で、批評家の前にさらされたり、スポットライトを浴びるのが苦手だったんだ。それがこの6年でとてもタフで強固になった。それに名声も手に入れることができた。ここ日本やロシアなど、全く言葉がわからない土地とかでもだよ。本当に今でも信じられないよ。僕は至って普通の人間なんだ。それがこんなことになってね。全てはベイのおかげだね。だから僕は常に謙虚な気持ちを持ち続けているんだ」

――そのマイケル・ベイ監督とはこの6年間でどんな関係が築けましたか?また、あなたにとって監督はどんな存在なのでしょう?

「彼はずばりBrotherだね。兄として心から愛しているよ。彼は僕にとってのコーチでもあるんだ。監督の立場では鉄の拳を振り上げる、まさに完璧主義者だ。撮影現場では何度も衝突したよ。でも、彼は仕事とプライベートはきっちり分ける人間なんだ。そしてプライベートの時には全てをあけっぴろげに見せてくれる。そして、すぐに僕をチームメイトに入れてくれた。僕が苦労している時に一番最初に声をかけてくれたのも彼なんだ。彼は僕の支えになってくれたんだ。僕は彼と仕事をすることで、この日本にも来ることができた。そして世界中に僕を紹介してくれた。彼は僕の手を取って導いてくれる人なんだよ」

――前2作のヒロイン、ミーガンと、今作の新ヒロイン、ロージー。とても魅力的なふたりですが、共演してみて感じたことを教えてください

「ふたりともスウィートでファニーだよね。美しいし、優しいし、そのうえ面白くて愉快なんだ。でも深入りはしないようにしているんだよ(笑)。僕がこのセットにいなければ、口もきいてくれないようなふたりだしね。僕はふたりに対して畏敬の念を持っている。打ちのめされるといった意味ではなくてね。女性として尊敬しているよ。シリーズではふたりとも個性的で、全く違う役柄を演じたね。ミーガンが演じたミカエラはすごくエッジの効いたキャラで、バイクを乗り回し、メカニックの工場にいる。とんがったところも彼女らしい。どちらかと言えば、低所得者層をイメージさせるね。反対にロージーが演じたカーリーはイギリスの上流階級にいる外交官だ。いかにも高所得者層だよね。本人も名字が2つあるようにね(笑)。それでいて軽妙さを与えてくれるんだ。本当に好対照のふたりだったね。でもふたりとも僕を優しく扱ってくれた。それが何よりだったね」※日本ではミーガンで定着しているため、表記もミーガンとしたが、シャイアの発音ではメイガン(ガもガとゲの間ぐらいの微妙さ)である

インタビューでは、いわゆるハリウッドのビッグタレントという感じはなく、シャイア自身が語っていたように、至って普通の真面目な青年という印象を強く持った。かなり疲れていただろうに、質問にはとても誠実に、そしてフランクに応えてくれたし、終了後にはシャイアの方から「Nice to meet you! Thank you!」と握手を求めてきてくれたり。これだけで大ファンになってしまった。写真撮影をしながら、雑談で「日本にも色々とあなたのゴシップが入ってきていますよ」と言うと、シャイアは「仕方がないよね。でも有り難い部分もあるんだよ。それだけ注目してもらえるということだからね」と笑いながら答えてくれた。

既に本作をもってシリーズが続こうとも卒業を宣言しているシャイア。今後はゲイリー・オールドマン、トム・ハーディ、ミア・ワシコウスカなどと共演する『The Wettest County in the World』(全米12月公開予定)や、ロバート・レッドフォードと共演する『The Company You Keep』(全米公開未定)が控えている。今後ますますハリウッドで羽ばたくであろうシャイアの活躍を心から応援したい。【Movie Walker】

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