『アンフェア』の篠原涼子「この作品で雪平の女性らしさを見ることができると思います」 |最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『アンフェア』の篠原涼子「この作品で雪平の女性らしさを見ることができると思います」

インタビュー

『アンフェア』の篠原涼子「この作品で雪平の女性らしさを見ることができると思います」

前作から4年。クールで型破りな敏腕女性刑事・雪平夏見がスクリーンに帰ってきた! 人気シリーズの劇場版第2作『アンフェア the answer』 が9月17日(土)より公開される。主演はおなじみ、篠原涼子だ。彼女が「やる気満々で挑みました」と話す本作の雪平という役柄への強い思いや、製作秘話をたっぷりと語ってくれた。

まず、久々の雪平役を演じることになった撮影前の心境は? 「私たちよりもドラマや前作の映画を見てくれていた人たちの方が、『アンフェア』のイメージや雪平の人物像をしっかり抱いていると思うので、『4年経って変わっちゃったなあ』と思われちゃう不安はありました。でも、だからこそ『負けずにやらなきゃ!』って思えた。逆にプレッシャーに背中を押してもらえたような感じです」。

映画の冒頭、篠原の美しい身体に目を奪われる。東京を追われ、北海道の西紋別署に勤務する雪平が、佐藤浩市扮する上司の一条と大人のラブシーンを展開するのだ。本格的なラブシーンは自身初となった篠原が、撮影現場の様子を堂々と話してくれた。「そういうシーンって、浩市さんと練習するものではないと思ったので、浩市さん抜きで、監督とヘアメイクさんをホテルに呼び出して、3人で練習をしたんです。台本には『じゃれ合う2人』としか書いてなかったんですが、単純なラブシーンの雰囲気よりも、『アンフェア』ならではの裏切りを感じさせるようなシーンにしたかった。ホテルでのリハーサルでは、監督が浩市さんになってくれたり、雪平を演じてくれて、私は第三者的な立ち位置で、『もうちょっとこっちかな』なんて監督に指示したりして(笑)。事前に監督としっかりと話し合えたので撮影しやすかったですね」。

今回、メガホンを取ったのは、テレビシリーズでドラマの脚本も手がけていた佐藤嗣麻子。プライベートでも佐藤監督と親交が深い篠原は、ラブシーンだけではなく、作品全体を通して佐藤監督のこだわりに『助けられた』と話す。「最初に監督から言われたのは、『今回の夏見は、弱いイメージでいきたい』ということでした。『弱さの中に強さを作る』と言う監督を信じて、しっかり演じようと思いました。嗣麻子さんは、ドラマの時からの脚本家であり、雪平を誰よりも知り尽くしている。雪平ならこういう仕草を、こういう目をする、といった細かい演出をしてくれて、監督の話し方もわかりやすくて、撮影も気持ちよく進みました」。

共演は寺島進や加藤雅也、阿部サダヲらレギュラーキャストに加え、佐藤浩市、山田孝之、大森南朋ら実力派俳優たちが集結。より密度の濃い人間ドラマを繰り広げる。新メンバーと共演した感想は? 「3人ともすごく濃厚な方たちで、私が一緒にお仕事したい方たちばかりでした。役者さんとして、その存在だけでも価値があるような方たちなので、刺激をもらえて、すごく引っ張っていってもらえてとても助かりました」。

大人のラブシーン、女性監督のこだわりの演出、豪華な共演者の顔ぶれと見どころ満載の本作。だが、これまで娘を守るために戦う母親としての描かれてきた雪平が、今回は1人の女性としての切なさ、弱さが描かれている点も注目してほしい。「雪平はすごく芯の強い女性です。こんなに強い人はいないと思います。足に釘が刺さっても歩いちゃいますからね(笑)。でも、今回初めてふとした時に見せる弱い表情が出てきます。雪平の女性らしさを見ることができると思います。私自身、雪平もちゃんと血が通っている人なんだなって、ちょっとホッとしました(笑)」。

最後に、これから本作を見る人へメッセージをくれた。「今回の『アンフェア』は、これまでとは違った新しさが入っていて、新鮮な『アンフェア』だと思います。一人、一人の表情に謎が隠されているので、その表情を見逃さずに見てほしいですね。より『アンフェア』な世界観をじっくり楽しんでほしいと思います」。体を張って、より女性らしい表情があふれる新たな雪平夏見としてスクリーンで活躍する彼女の姿を目に焼き付けておきたい。【取材・文/鈴木菜保美】

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