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とにかくトンチンカンな吉高由里子のキャスティングに矢口監督「ちょうど良い変な人が来てくれた」

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とにかくトンチンカンな吉高由里子のキャスティングに矢口監督「ちょうど良い変な人が来てくれた」

家電メーカーの窓際社員3人組が、おじいちゃんを入れてロボット博に出場する姿を描く『ロボジー』(2012年1月14日公開)の完成報告会見が9月19日、都内で行われ、出演者の五十嵐信次郎(ミッキー・カーチス)、吉高由里子、濱田岳、川合正悟(Wエンジンのチャンカワイ)、川島潤哉と、矢口史靖監督が出席。今月10日に、パリコレモデルの小泉深雪と結婚していたことが明らかとなった濱田へ記者陣から「結婚おめでとうございます。結婚生活はいかがですか?」と質問が飛ぶと、濱田に代わり吉高が「ありがとうございます。幸せです」と応え、笑顔を見せる一幕もあった。

『ウォーターボーイズ』(01)、『スウィングガールズ』(04)、『ハッピーフライト』(08)に続き、約4年ぶりとなる本作のメガホンをとった矢口監督は、「ロボットが大好きで、シンクロよりもジャズよりも飛行機よりも、ロボットが好きかもしれません」と開口一番、本音を漏らし、本作製作のきっかけを「1996年に二足歩行ロボットがお披露目された時に、まるで人が入っているようだと衝撃を受けた。そういうロボット映画をいつか作りたいとずっと思っていた。人がひと皮剥くと中はロボットだったという映画はよくあるので、ロボットがひと皮剥いたら人が入ってたという方が良いんじゃないかと、今回の映画が思いついた」と話した。

劇中に登場するロボット・ニュー潮風の開発には約1年もの歳月を費やした。二足歩行ロボットオタクで、ニュー潮風に本気で恋をしてしまうヒロインを演じるのは吉高由里子。オーディション時を振り返り、矢口監督は吉高の印象を「(吉高さんは)たぶん二日酔いで声がガラガラでしたが、芝居を始めた途端にピカピカと光り、そのスイッチが面白く、『いけるぞ』と感じた」と明かした。吉高のキャスティングについては、「ヒロインは変態で、ロボットが好きすぎて結婚しても良いと思っている女の子なので、ちょうど良い変な人が来てくれたなと思っている」と笑いを誘った。「人格が二つある」(五十嵐)、「ロボットみたいなのを二体世話しないといけないので大変だった。とにかくトンチンカン」(濱田)、「ベルトで絞められた」(川合)などと散々な言われようだった吉高だが、「リップサービスだと思う」とポジティブに受け取った。

ミッキー・カーチスの名で活躍中でもある五十嵐は、オーディションに通り、見事大役を射とめたものの、その心境は「複雑。(これまでにも映画にはたくさん出演したが)いつもはちょこっと出て、おいしいところだけかじっていなくなっちゃったりしていたんだけど、今回はずっと(出演)でしょ。今までは(主演の人を見て)『大変だな』と思ってたのが、今回は自分に回ってきたもんだから、『どうしたら良いのかな』と考えていた」と心境を吐露。

撮影は今年1月から約40日間、ロボット産業の本場・北九州で行われた。ドッキリを受け続け、人間不信の川合と、ネガティブな川島と共に、木村電器のドタバタトリオを演じる濱田は、「五十嵐さんが撮影終盤に『俺は絶対に忘れない。あの寒さは絶対許さない』と漏らしていたのを耳にし、ちゃんと敬わなかった僕らがいけなかった」と反省。偏屈で口汚いせいで近所から煙たがれる73歳の主人公を演じる五十嵐に、「役と同じような感じだからオーディションに受かったんです」と矢口監督はきっぱり言い切り、和気あいあいとした雰囲気で会見は終了した。【Movie Walker】

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