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映画界にもブーム到来中! 北欧ミステリー人気はどこまで続くのか

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映画界にもブーム到来中! 北欧ミステリー人気はどこまで続くのか

海外のミステリーといえば、シャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロシリーズなどに代表される本場イギリスを思い浮かべる方が多いかもしれないが、実は数年前から北欧のミステリー小説が世界の注目を浴びているのだ。ブームの火付け役になったとも言われるのが、スウェーデンの作家で、既に故人となったスティーグ・ラーソンによるミレニアム三部作だ。全世界で6000万部という驚くべき売り上げを記録し、日本のミステリー界をも席巻。そんな驚異の人気作を映画化した『ドラゴン・タトゥーの女』が2月10日(金)より公開される。

『ミレニアム』は既に本国スウェーデンで映画化され、日本でも2010年の三部作が公開されているが、今回ハリウッドがそれをリメイクするという形で、改めて本作が全世界に発信されることになった。北欧ミステリーブームの火付け役になったとも言われる小説だけあり、ミステリー小説として極めて高い完成度を誇っており、ハリウッドが手を出したがったのも納得の内容となっている。ハリウッド版の監督を務めるのは、『ソーシャル・ネットワーク』(10)の成功が記憶に新しいデヴィッド・フィンチャーで、洗練された映像と音楽センスが北欧ミステリーの持つ透明な緊張感を存分に引き出している。

そんな『ミレニアム』を皮切りに、北欧ミステリー小説の映画化は今後も続きそうだ。スウェーデンの作家、ラーシュ・ケプレルによるミステリ小説「催眠」がラッセ・ハルストレム監督によって映画化されることが既に決定し、年内にスウェーデンで公開される予定のほか、ノルウェーのベストセラー作家ジョー・ネスボの「The Snowman」(日本未刊行)をマーティン・スコセッシ監督が映画化するという話も持ち上がっている。さらに、シリーズ4作が本国スウェーデンで合計400万部という「ミレニアム」を超える売り上げを記録したカミラ・レックバリのエリカ&パトリック事件簿シリーズ一作目「氷姫」も映画化が決定しているそうだ。

北欧ミステリーがここまで人気を集めているのには、北欧特有の歴史背景、社会情勢、寒々しい風景など様々な理由が考えられるが、独特のどこか重苦しいムードとミステリーの親和性が高いのは間違いない。映画界にも本格ブーム到来の兆しが見られるが、まずはその全ての火付け役となった『ドラゴン・タトゥーの女』で、その世界観に浸ってみてほしい。【トライワークス】

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