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アカデミー賞の演技部門で実話ものが注目される理由とは?

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アカデミー賞の演技部門で実話ものが注目される理由とは?

ブラッド・ピット、ミシェル・ウィリアムズ、メリル・ストリープ。第84回アカデミー賞の主演男優賞&女優賞ノミネートのこの3人には、ある共通点がある。それはノミネート作品で演じたキャラクターが、実在する人物という点だ。実はアカデミー賞では“実話もの”を演じた俳優が主演男優賞&女優賞を受賞することが多く、過去10年間では実話ものでそれぞれ6人が主演男優賞&女優賞に輝いている。

実在の人物を演じた過去10年間の主な受賞者には、『戦場のピアニスト』(02)のエイドリアン・ブロディ、『めぐりあう時間たち』(02)で作家ヴァージニア・ウルフを演じたニコール・キッドマン、『カポーティ』(05)のフィリップ・シーモア・ホフマン、『エディット・ピアフ 愛の讃歌』(07)のマリオン・コティヤール、『英国王のスピーチ』(10)でイギリス国王ジョージ6世を演じたコリン・ファースなどがいる。

そんな傾向を踏まえ、本年度の主演男優賞を見てみると、『マネーボール』(11)のブラッド・ピットがメジャーリーグの歴史を変えたビリー・ビーン役で念願のオスカー初受賞を狙っている。また主演女優賞では、第69回ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門で主演女優賞に輝いた『マリリン 7日間の恋』(3月24日公開)でマリリン・モンローを演じたミシェル・ウィリアムズもノミネーションされているが、同賞のドラマ部門で主演女優賞を獲得した『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(3月16日公開)でサッチャー元イギリス首相に扮したメリル・ストリープが最有力候補と目されている。

誰もが知る有名人を演じたミシェル・ウィリアムズとメリル・ストリープが繰り広げる熾烈な賞争い。史上最多アカデミー賞ノミネート17回を記録したメリルが『ソフィーの選択』(82)以来、3度目のオスカー獲得なるか、その点にも注目したい。【トライワークス】

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