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第84回アカデミー賞でフランス映画『アーティスト』が初の快挙! サルコジ大統領も賞賛

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第84回アカデミー賞でフランス映画『アーティスト』が初の快挙! サルコジ大統領も賞賛

第84回アカデミー賞では、83年間成しえなかったフランス映画『アーティスト』(4月7日公開)が初めて作品賞を、そしてジャン・デュジャルダンもフランス人として初の主演男優賞を受賞するという快挙を成し遂げた。また、監督賞など同作だけで5部門での勝利をフランスに持ち帰った功績は大きく、フランスの各新聞は一面のヘッドラインニュースで「フランス映画の復活!」と称え、国を挙げてオスカー勝利を祝っているという。

アートの国フランスでは映画という文化が生活に根付いているものの、アメリカのリーマンショックから派生した世界経済後退の波に飲まれ、ますます資金繰りが難しい状態に陥っているのが現状だ。

そんな中にあって、「『アーティスト』が5部門でアカデミー賞を受賞したことを受け、ニコラ・サルコジ大統領は『フランス映画のバイタリティを証明した』と称えています。またこれを受けて、社会党のフランソワ・オランド次期大統領候補も、『アカデミー賞でフランス映画のバイタリティを示したことは、フランス社会にも大きな影響力を与えるだろう』とコメントした」と、DIGITALSPY.COMが報じており、今回の勝利がフランス映画界だけでなく、国家にとって大きな機動力につながることが期待されている。

折りしも、モノクロ無声映画が終焉を告げ、トーキーの世界に移行し始めたのは、世界恐慌が始まった1929年のこと。1929年の再来といわれる世界的経済不況が続く中で、無声映画が復活し、『アーティスト』が人々に大きな夢と希望を与えてくれたのは、ただの偶然だろうか。アメリカではあまり興行成績が振るわなかったが、フランスではジャンやミシェル・アザナヴィシウス監督たちに国民栄誉賞が与えられる日も近いかもしれない。【NY在住/JUNKO】

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